研究員ブログ

「お中元」商戦真っ只中

現在、お中元商戦が真っ只中である。県内のデパートをはじめとするギフト関連の商店でも、さまざまなカタログギフトが店頭に並び、お中元商戦が花盛りとなっているようで、今年のお中元の品物の流行は「身体に優しい、安心、安全素材」といったものだそうである。

このお中元の「中元」とは、中国の道教の教えに由来するもので、「三元(上元・中元・下元)」のひとつとして、旧暦の7月15日のこと(上元は1月15日、下元は10月15日)をさす。

もともとの道教の教えでは、中元に贈り物をする風習はないのだが、日本に入ってきてからのちに、仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の風習とまざり、「中元は死者の霊を供養する日」となり、江戸時代以降は中元に親類や知人が往来し、盆の礼として贈り物をする風習が生まれ、今日の「お世話になった人に贈り物をする習慣」へ変化したそうである。

さて、お中元に限らずこういったお世話になった人への贈り物を選ぶ際に、「美容」「自然」「癒し」「遊び」「健康」などのテーマにした「体験」を商品にした「体験型カタログギフト」が注目されているらしい。「モノ」よりも「思い出」という人々のライフスタイルの変化が見て取れるといえよう。

この体験型ギフト、愛媛県内ではパラグライダー体験や、温泉体験などの「体験型カタログギフト」があるようだが、まだまだギフトメニューとしてはそんなに多くはないのが現状のようである。

ただ、たとえば「えひめGTナビ」のHPをみても、愛媛県内でもさまざまな体験型観光メニューは用意されている。そのあたりから見ても、これらのメニューを有効に使えば「体験型ギフト」にすることは十分に可能のような気がする。

「スローな国、えひめ」(勝手に筆者がつけたキャッチコピーなのでほかでは通用しないが)としては、このあたりに「地域活性化」のためのヒントが意外と隠れているのではないかと思っていたりもするのだが、みなさんはいかが思われるだろうか。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)