研究員ブログ

地域づくり人(びと)養成講座(第2回)

7月26日(木)、地域づくり人(びと)養成講座の第2回目の講座が松山市三津地区で行われました。

この講座の目的などについては、研究員ブログ内の養成講座第1回の記事で紹介しているため省略するとして、さっそく講座の様子を簡単ですがご紹介いたします。

暑さがいよいよ増してきたこの日は、 「ワークショップ概論」ということで、まちづくり活動を行う際によく使われる「ワークショップ」について、専任講師の前田眞先生による講義と、三津地区のまちづくりグループである「平成船手組」の方々のご協力のもと、実際に三津地区を回る「フィールドワーク」を行った後、KJ法をつかったワークショップの入門実践講座が行われました。

講義の様子 木村屋

※講義で使われた「木村屋」

ファシリテーター決め 

※班別に今日のファシリテーター役を話し合いで決めます。

平成船手組

※フィールドワークに行く前に平成船手組の活動の概要説明

フィールドワークの様子

※フィールドワークの様子

グループワークの様子(2班)

※グループワークの様子(KJ法による学習)

発表の様子

※発表の様子

さて、ワークショップ(Work Shop)とは、直訳すると仕事場とか工作室という意味ですが、

・具体的な物事を詳しく検討する会議

・体験的に技術を習得する研修会

といったような「参加体験型学習」のことをワークショップと呼ぶこともあります。

特に、地域づくりやまちづくりの学習や活動で実施・実践される「ワークショップ」とは、

まちづくりをテーマに集まる人々が共に参加し、調査活動、資源の発見、課題の設定、提案の作成、実現のための仕組みの検討などの協同作業を行う集まり

のことを言い、また同時に

友人を得たり、楽しみを分かち合って、人が発達・成長する場であり、参加と決定に重点がおかれているもの

とされています。

このほか、講義の中では、「ワークショップを行ううえでの心構え」や「会議を迎えるための準備」などを、前田先生から受講生の皆さんに説明されていました。

ただ、通常ですと、ワークショップ形式の講座などについては、ファシリテーター(促進役)は講師がつとめて受講生は実際には単なる参加者となることが多いのですが、当講座はあくまで「まちづくり活動を主体的に実践していこうという人材」を育てる講座であり、実際には自分たちが地域に帰って同じことができるようにするための講座ですので、受講生の方がファシリテーターとなってそのノウハウを学ぶ活動になっているのが大きな特徴です。ゆえに、受講生の中でファシリテーターとなった人はかなり苦労されていました。おつかれさまでした。

<用語解説>「ファシリテーター」
ファシリテーター(促進役)とは、会議などを行った際に、参加者の心の動きや状況を見ながら、実際にプログラムを進行して行き、参加者のその会議に対する参加意識や気づきといったものを高めつつ、会議全体を盛り上げて統括していく人のことをいいます。会議のリーダーになるわけではなく、あくまで参加者が主役となるように促すことが重要になります。

この次の講座は、8月29日(水)に宇和島市遊子水荷浦地区で実施されます。テーマは「地域資源とまちづくり」。重要文化的景観にも選定される「段畑」で有名になった遊子地区におけるまちづくりを学習素材に、この日学習したワークショップの手法をつかって、受講生自らがまちづくりのお勉強をすすめていきます。

※この講座の受講生募集はすでに締め切っておりますので参加は出来ません。あらかじめご了承ください。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)