研究員ブログ

続:研究員の休日

(注)これは7月31日のブログの続きです。

米原公民館を訪問した後、米原公民館長さんの計らいで「黒壁」で有名な滋賀県長浜市を訪問しました。

滋賀県長浜市は羽柴秀吉が長浜城を築いたことでも知られる城下町で、北国街道沿いの銀行の建物を買い取り、ガラス館などを経営する第3セクター「黒壁」を中心に、特定活動非営利法人「まちづくり役場」のみなさんも協力して、中心市街地にある商店街を中心としたまちづくりをすすめています。

街並み①

※長浜の街並み(建物に統一感があり美しい)

大通寺

※中心部にあるお寺(大通寺)

カフェ

※街並みを生かしたおしゃれな店のたたずまい

商店街

※商店街の中の様子(アーケード、店舗の入口を改修してます)

川

※中心部には川も流れています

長浜のまちづくりの根本には、博物館都市構想と呼ばれる「まち全体を一つのミュージアム」としてとらえて、生活に根ざして生まれた文化や伝統的な街の雰囲気を大切にして、個性ある美しく住めるまちにしていこうという考え方があります。

この考え方は昭和59年3月に策定され、官民一体となった中心市街地の活性化や「黒壁」の設立、商店街のアーケード改修、といったハード面の整備を行い、あわせて住民主導のイベントなどのソフト面の充実を図ったことにより、平成13年には、専門家から見たまちづくり第1位の称号を得て、長浜のまちづくりは全国的に知られるようになり、第3セクター「黒壁」の従業員はパートを含めて100名程度という新しい雇用を生み、今では年間220万人もの観光客が訪れるまでに発展しています。

もともとは大型店舗の進出に危機感をいだいた地元の人たちの動きからはじまった長浜のまちづくりは、単に中心商店街を活性化しようという枠組みにとらわれずに、商店街周辺を含む都市全体の活性化という視点でもって中心市街地の活性化を行ってきたことが成功の一因と言われ、このことが地域経済効果を高める結果になったといわれています。

この日は、残念ながら時間の都合により街並みを散策するだけとなってしまいましたので、商店街の活性化を図るヒントを学びに再度訪問してみようと思っている今日この頃です。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)