研究員ブログ

翠小学校エコ改修検討会

伊予市双海町に県内で最も古い現役木造校舎があります。赤い屋根の翠小学校で、地区のシンボルとして生き続けています。

この翠小学校は昨年度、環境省から「学校エコ改修と環境教育事業」のモデル校に指定されました。木造校舎が同事業の対象となるのは初めてで、全国的に木造校舎が建て直しを迫られている中、長期使用のモデルケースになると期待が寄せられています。

同事業は、校舎取り壊しによる建築廃棄物の排出を抑え、地球温暖化防止に結びつけるため、耐震補強や断熱化、太陽光発電施設設置などのエコ改修をするものです。また、同時に学校と地域が協力して環境教育を推進するものです。

3ヵ年で行われる同事業の初年度の今年は、環境建築研究会と環境教育研究会での検討が進められています。昨日も暑い中、学校の図書室(和室)で環境建築研究会の検討会が行われていました。東京大学・慶應義塾大学の先生のご指導の下、「構造調査及び耐震診断の考え方」の講義や「夏の暑さと涼しさを測る」のワークショップがあり、参加者のディスカッションが行われました。また、同時進行で、東京大学・慶應義塾大学の学生たちによる「夏の環境調査」「構造調査・腐朽度・白蟻調査」が行われました。 

また昨夜は、地元の翠地区ほたる保存会の計らいで、日本建築学会の方々や調査・研究している学生さん、翠小学校の先生・PTAの役員さんたちと双海の食材で日中の朗を労いました。

今年の結果を受けて、来年度には改修工事が行われるようですが、地域の誇りである翠小学校を施設保存と環境教育だけにとどめるのではなく、今後も地域の活動拠点として更なる発展を願っています。

このエコ改修検討会の様子は、コチラから見ることができます。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 松本 宏 )