研究員ブログ

夜の松山城

現在、当センターに派遣されている関係で松山市に住んでいることもあり、せっかく松山市に住んでいるのだから、なるべく松山の観光地やイベントについては見ておこうと思い、ライトアップされた夜の松山城を散歩してみることにした。

筆者が中学生のときに、一度だけだが夜の松山城には行ったことがあり、そのときは門のところまでしか入ることができなかった記憶があったのだが、先日訪れた際には門はおろか天守閣の手前の本丸広場まで入ることができ、夜の松山市街地を一望できた(現在は夜9時までは入場が出来るが、天守閣は午後5時まで入場可)。

松山城

※松山城のライトアップ

松山城からの夜景

※松山城からの松山市街地の夜景

さて、筆者の出向元である宇和島市にも、現存12天守のひとつ宇和島城があるのだが、宇和島城は夏季のみ夕方の6時30分まで入場することができる(天守閣は午後4時30分まで入場可)が、夜は城山公園にも入ることはできないため、残念ながらライトアップされた宇和島城の天守閣を間近に見ることはできない。

ほかの現存12天守となっているお城についても簡単に調べてみたところ、天守内への夜間入場を実施しているところはないようであるが、松山城のように公園は夜間まで入場できるところや、公園については24時間入場可能なところもある(弘前城、高知城、丸亀城など)一方で、宇和島城のように公園も夜間の入場不可のところもある(姫路城など)。

天守や公園を含め、夜間の入場を許可していないのは、城内施設に展示物を設置しているところが多く、文化財を夜に一般公開するのには大変勇気がいることであり、公園を含めて防火、防犯などのさまざまな管理責任を果たしにくいという、「文化財保護」の面が最大の理由だと思われる。

ただ、文化財保護行政について何もしらない素人の無責任な発想で申し訳ないが、せめて年に1度くらいはお城の天守から「夜の町並み」を眺めることができてもいいのではないかなあと、夜の松山城公園を歩きながらふと思った次第である。

※追記(9/19)
松山城では「月見の宴」という夜の天守に入れるイベントがあります。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)