研究員ブログ

地域経済研究会

 11月29、30日と広島で開催された地域経済研究集会に参加してきました。

 統一テーマは「地域の再構築」で第1日目の第1部では、国土審議会委員でもある大西隆・東京大学教授の「国土形成計画と広域地方計画」についての記念講演があり、第2部では、大西教授の他、河部まゆみ・桜江いきいきプロジェクト事務局長、中村良平・岡山大学教授、作野広和・島根大学准教授による討論会が行われました。第2日目は中国・四国のシンクタンク関係者による研究報告会でした。

 統一テーマであった「地域の再構築」について多方面からの報告が行われ、いろいろ参考になりました。

 日本の国土計画は、その目的を「利用、開発、保全」から「利用、整備、保全」へと転換しており、開発から整備へという時代になっています。人口減少社会をむかえ、新たに山林などを開発するよりも今ある国土を有効に利用できるよう整備するということだと思います。そして時代に合わせて地域を再構築するということです。

 地域を再構築するということは、古き良き時代に戻ることではなく、今の時代に沿った前向きな姿勢で再構築されなければなりません。そのためには情報化が進んでいなかった地域でICT(情報通信技術)を活用することなども有効な方法であると思われます。

 今後は、再構築が不可能な地域も出てくると思われますので、そういう地域をいかに消滅させるかの「むらおさめ」について、もっと議論される必要があると思いました。

(文責 企画研究部門 研究員 河野 洋)