研究員ブログ

お寺でカフェ!?

愛知県名古屋市の名古屋駅からほど近い那古野町というところに、円頓寺商店街という商店街があります。

この商店街は、かつては市電なども通っていて名古屋でも有数の活況を呈していたところだったそうですが、モータリゼーション化の波がおしよせ、市電も廃線となって四車線の道路ができ、そのうえには高速道路ができるなど、人の流れがかわり、街の風景もかなり変貌してきました。

そんな円頓寺界隈の中に、「町づくり」×「ロハス」×「和」というコンセプトで、「i-cafe」と呼ばれる、ちょっと変わった「カフェ」があります。

このカフェの大きな特徴は「お寺の敷地内にある住宅を改装してつくられていること」。かつて、お寺といえば宗教施設ではありましたが、その一方でその地域コミュニティの中核施設でもありました。いうなれば「サロン」のようなものでしょう。

そんなコミュニティ施設であったお寺を、現代的により「粋=スタイリッシュ」なサロンにしたのが、この「寺カフェ」といった位置づけでしょうか。

この寺カフェ「i-cafe」では、通常の喫茶や軽食を味わうこと以外にも、さまざまなことが行われています。たとえば精進料理教室であったり、仏教経典の解説、キャンドルライトによるハープの演奏会、などなど。 しかも出される料理食材はすべて有機農法の野菜を使用している「オーガニックカフェ」でもあります。

さて、洞爺湖サミットがいよいよ7月7日から開催されます。環境がテーマといわれているこのサミットですが、「LOHASと地域づくり」について考えるよい機会といえるのではないでしょうか。

※LOHASとは、「Lifestyles Of Health And Sustainability」(健康と持続可能性の(若しくはこれを重視する)ライフスタイル)の略。健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイルを営利活動に結びつけるために生み出されたビジネス用語。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)