研究員ブログ

舞たうんvol.98

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舞たうん98号を発行いたしました。今回のテーマは「地域資源を活かした都市と農村の交流」。副題に「いよいよ開催!第26回地域づくり団体全国研修交流会愛媛大会」とつけています。以下、編集者の巻頭の言葉です。

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 都市と地方の格差が叫ばれて久しい。都市部の好景気が続く一方、中山間地域では過疎化、高齢化が急速に進展し、コミュニティの崩壊、地域の存続が危ぶまれる集落が増加の一途をたどっている。

 そうした地域の住民からは「ここには何もないから、誰も来るわけがない」と、あきらめにも似た声を聞く。しかし都市住民は、農村文化や素朴な暮らしに触れることによって、その「何でもない」風景に癒されたり、人の温かい心に感動したりと、確実に地方へと目を向け始めている。例えば、農村の空き家を古民家風に改修して住みたいといった都市住民のニーズが増えていることなどは、その好例だろう。

 このように、地域が抱えている問題でさえも地域資源になり得るということは、少し見方を変えれば、地方にはそこに住んでいる人が気づいていない宝物(=地域資源)がまだまだあるということであり、地域に眠る宝物を都市と農村の交流に活かすことができれば、活気を失いつつある地域の再生につながるのではないだろうか。

 今年11月、本県で開催される第26回地域づくり団体全国研修交流会愛媛大会は、今ある宝物を全国に向けて発信する場であると同時に、全国各地から参加する地域づくり人たちと一緒になって、地域に埋もれている宝物を探す良い機会でもある。

 いま都市と農村にどのような交流の仕組みが求められているのか。今秋の愛媛大会がそのヒントになれば幸いである。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 坂本耕紀)