研究員ブログ

ご飯一杯の値段

 渇水が心配がされるこの頃、先週、愛媛も梅雨入りをし、近隣の田んぼでは水を張り始め、田植えの準備が進んでいる。

 5月19日の産経新聞に、「ご飯一杯の値段」として、1俵からとれるコメは、茶碗約1000杯分、1俵の値段は約1万2千円、茶碗一杯の値段は12円となる。コンビニで「おにぎり」になれば105円、ファミレスで「ライス」になれば、250円に跳ね上がるが、その原価は、ペットボトルのお茶1本、カップラーメン1個の1割にも満たない。

 その一方で、過疎化、高齢化等で耕作されなくなった耕作放棄地は、全国の農地の1割にあたる38万haで、埼玉県の面積に相当する。との記事が掲載された。

 市場経済では、商品の価値が同じであれば基本的に消費者は、値段の安い商品を選択することになるが、今後、地球規模での食糧危機が懸念される今日、ペットボトルのお茶の購入を控え、茶碗一杯のごはんの値段を、倍にしても24円。

 国民全体でコメの値段を広く負担し、そのことによって中山間地域に存在する農村の経済が維持され、いわゆる「限界集落」や耕作放棄地の問題も、解決の糸口が見えるのであれば、異議を唱える声は少ないのではないのだろうか。

(まちづくり活動部門 主任研究員 小方 悟)
 

 鳥のさえずりで目覚める朝が多くなった。窓の外の電線に巣立ったばかりのツバメの子がいて、羽ばたきの練習をしながら親ツバメがエサを運んで来るのを待っている。そこへ親ツバメが滑空して来てホバリングしながらエサを与え、すぐさま一直線に飛翔していく。その見事な運動能力に魅せられて、つい何度も見てしまう。

 鳥は世界中の至るところで自由に空を舞っている。その飛行能力の源は、精密かつ複雑な構造を持った羽にある。羽は、わたしたち人間の髪の毛や爪と同様にケラチンというタンパク質でできており、約1億5千万年前のジュラ紀後期に生息した始祖鳥は、すでに現在の鳥と同レベルの「飛べる羽」を獲得していた。始祖鳥の進化の起源は小型恐竜か爬虫類とされているが、決定的証拠はなく、多くの謎に包まれており、突然、地球上に羽が出現している。

 人類も鳥に憧れ、大空や宇宙を目指し、これまでに飛行船や飛行機、ロケット、宇宙戦艦ヤマトなどを開発してきた。私も大空を羽ばたきたいという願望はある。しかし、生まれ変わりがあるとすれば、鳥ではなく、もう一度人間(ヨーロッパの貴族の令嬢など)として生まれてきたい。3度の食事が毛虫や蛾だとちょっとツライから・・・ 

(企画研究部門 主任研究員 高市孝一)      

 

ホワイトゴート(白ヤギ)

 今日の朝日新聞にシュレッダーにかけた紙くずからトイレットペーパーを作る機械として「ホワイトゴート(白ヤギ)」を大阪市のナカバヤシが9月下旬に発売するという記事が掲載されていました。全自動で、紙くずを水で溶かし、繊維の状態にした後、すいて乾燥させ、巻きとるため、紙くず以外で必要となるのは、水と電気だけらしいです。同新聞によりますと、A4コピー用紙約40枚分が1ロールになり30分で作られるようです。そうすると24時間稼働で、48ロール作ることができると考えられます。そのため、メンテナンスなどを考えなければ、1年間では17,520ロール作れます。

 さて、トイレットペーパーってどのくらい使用しているかですが、日本人1人あたり年間で50ロール使用しているそうです。1日にすると0.14ロール使用していることになります。また、1時間ですと5.7×10-3ロールです。事業所であれば、1,000人規模(労働時間8時間とする)なら1日に使用する量は、約46ロールほどですので、この機械で作成したものでまかなえる計算となります。この方法ですと機密情報を完全に消せるうえに、リサイクルにもつながることとなります。1900万円で受注生産するそうですので、興味のある方は検討してみてはいかがでしょう。 

           (企画研究部門 研究員 三好進祐) 

 

オタマジャクシ

石川県内でオタマジャクシや小魚が大量に落ちているのが見つかり、“空から降ってきた”と話題になっている。オタマジャクシをばらまくような高い場所が当たりにはなく非常に不思議な現象である。竜巻に巻き上げられた魚が地上に降ってきた現象は、世界各地で報告されているが、今回、竜巻が発生しやすい状況ではなかった。「竜巻説」「鳥がエサとして食べたオタマジャクシを空中で何らかの原因で落とした説」「誰かのいたずら説」などいろいろな説があるが原因は不明のままである。

インターネットをみていると岩手県でもオタマジャクシが降ってきたとのことである。

最近、空からいろいろなものが降っているが、松山にも早く“雨”が降ってほしいものである。

(企画研究部門 研究員 近藤誠護)

松山市夜間断水実施を延期、砥部町は予定通り実施

昨日より砥部町にて、午後11時から翌朝午前6時まで夜間断水が実施され、本日から松山市でも同時間帯に夜間断水実施の予定でしたが、前日の雨で予想以上に地下水位が回復している為、松山市では最低2週間の断水延期を発表しました。

松山市はひとまず助かったという感じですが、砥部町では予定通り実施され、夜間断水の実施は1994年以来15年ぶりとなります。

今回の渇水は地下水の著しい低下が原因で、石手川ダムの貯水量は平年並みという不思議な状況となっていますが、これは今年3月の雨量が平年の1.6倍で、この時の貯金が現在の貯水率を維持させたとのことです。

ただ、今後は石手川筋でも田植えが始まって農業用水の取水が増加し、まとまった雨が降らなければ水位はどんどん下がるとのことで、楽観は許されません。

15年前の大渇水の悪夢再びという感じですが、とにかく各個人が節水を心掛け、バケツやペットボトル等で必要な水を確保しながら、雨が降ってくれるのを祈るしかないという状況ですので、今日は家に帰ったら何十年かぶりに、子供と一緒にてるてる坊主をつくってみようと思います。

      (企画研究部門 研究員 向井浩司)