研究員ブログ

液肥利用への取組み

 11月5日(木)に築上町の液肥製造施設を視察してきました。この施設は、旧椎田町が平成6年4月に稼働させたし尿を用いた液肥製造施設となっています。当初は、し尿を用いた製品ということで、においは少ないのですが臭いなどの苦情が多数あり、なかなか住民の方々にも受け入れてもらえず苦労されたそうです。しかしながら、小学校5年生への循環授業、有機液肥固形堆肥利用者協議会の設置、シンポジウムの開催などの様々な取組みにより、現在では液肥利用が促進され、足りない状況にまでなっているそうです。
 先日掲載しました大木町を含め、これらの自治体の液肥利用の取組みは、成功事例となっていますが、一方では同様の施設を設置したにもかかわらず、失敗した事例もあります。そのため、液肥利用の取組みを実施するためには、施設を設置することも重要ですが、いかにして住民の理解を得るかとともに、農家の方々に利用してもらうかが重要となると考えます。
 この取組みは、決してハードルが低いとは言えませんが、第一次産業の活性化、一般廃棄物処理費用の削減、循環型社会形成推進、地球温暖化防止等の効果が得られることが考えられるため、非常に魅力的であると思います。

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(企画研究部門 研究員 三好進祐)