研究員ブログ

全国過疎問題シンポジウム2011inえひめ~分科会(宇和島編)~

皆さん、こんにちわぁ~(^◇^)研究員川渕です☆

前回に引き続き、2日目の分科会の様子をアップしますのでご覧ください(^_-)

分科会は4つの分科会に分かれていましたので、森所長は西予市の宇和米博物館で開催された第3分科会へ、﨑山研究員は八幡浜市の新町ドームで開催された第2分科会へ、そして、須山主任研究員と近藤研究員、私の3名は宇和島市の道の駅 うわじまきさいや広場の屋外ステージで開催されました第1分科会へ参加しました(^^)

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10時から分科会開始☆早稲田大学教授の宮口氏をコーディネーターに優良事例発表及び意見交換が行われました☆事例発表は総務大臣賞を受賞された岩手県葛巻町、愛媛県上島町の株式会社しまの会社、全国過疎地域自立促進連盟会長賞を受賞された島根県の株式会社萩の会です(^v^)

まずはじめに、岩手県葛巻町総務企画課の吉澤氏より事例発表がありました(^^)「北緯40度 ミルクとワインとクリーンエネルギーの町 くずまき」ってタイトルがついていたのですが、なんかすごく目を引くキャッチフレーズのような感じでイイですね~☆葛巻町は、東北新幹線「はやて」で東京から約2時間40分、「いわて沼宮内駅」で下車して、さらに車で約30分のところにあり、町の中心を北緯40度ラインが通る町なんだとか…(゜o゜)ホエ~!だから「北緯40度の町」なのか~(^’^)人口は、7,307人(平成22年度国勢調査速報値)で1960年には15,964人だったのが、半分近くに減少しているみたいです(+o+)基幹産業は主に酪農業で、乳牛約10,000頭がおり、「東北一の酪農卿」と呼ばれているそうです。ここで、またまた見つけた面白いキャッチフレーズが…!!「人より牛が多い町」←逆転の発想!これは面白いでしょ?イメージしただけで、なんか行きたくなるような…(^◇^)また、葛巻町では第三セクターによる地域活性化を行っており、くずまき高原牧場やくずまきワイン、グリーンテージホテル(黒字経営)をされているようです。観光客入込み数は平成10年時に約17万人だったのが、平成22年時には約53万人になったとか…(゜o゜)スゴイ

これまでのまちづくりの経緯は、昭和50年代から「酪農基盤整備」、昭和60年代から「地域資源の活用及び交流基盤の整備」、」その後、「交流事業及び新エネ導入」という流れとの事。

第三セクターが果たしている役割として、「地域雇用の創出」、「地域経済への波及効果」、「農林家の所得向上」、「交流人口の拡大」、「町のイメージアップ」が挙げられるようです☆

今後は、「山村のモデルとなるまち」「誇りを持てるまち」「住み続けたいまち」として、夢のあるまちづくりプロジェクトを実施していくようです(^O^)吉澤さん、貴重な発表ありがとうございました(^^)

続いて、わが愛媛県上島町の株式会社しまの会社 代表取締役 兼頭氏より事例発表がありました。兼頭さんは東京の方で就職をされていたのですが、会社を辞めて島に移住したのです(゜o゜)もともと、田舎は「やたら干渉してくる」「すぐに噂をする」などから、田舎が嫌だったようですよ(^_^;)移住されてから「島民の 島民による 島民のための会社」であるしまの会社を設立。『摘み菜の島計画』や『耕作放棄地(47.1%)の再生』などに取り組まれているとの事。また、古代から続く塩の歴史・文化を継承し、「地域の誇り」となるべく、『塩の道プロジェクト』の始動に合わせ、NPO法人 弓削の荘を設立され活動を展開されています(^^)さらには、空き家を活用した「プチ島暮らし」も開始されているんだとか…(゜レ゜)兼頭さんは「島では少子高齢化がすすんでいるが、1人あたりに注がれる愛情はNO,1です」と常にプラス思考!!←私も見習わなければならないです!兼頭さん、貴重なお話をありがとうございました(^^)

最後に島根県の株式会社萩の会 代表取締役 斎藤氏より事例発表がありました。萩の会での活動のキッカケは平成10年3月に高齢化がすすみ、農地の荒廃が進み始めた集落を見ながら「何かできないか?」と検討し始めたのがキッカケとの事。そこで会食を重ねる中で任意組織「萩の会」を結成したそうです☆平成10年4月に女性6人で民宿部会を立ち上げ、~わがままおばあちゃんの宿のおもてなしは「食・人・自然」をキャッチフレーズに空き家を活用し「雪舟山荘」をオープン☆←この行動力!!スバラシイです(^_-)次に水稲部会を立ち上げ、荒れた田園を無くそうと集落内の水田30aでコシヒカリや赤米、黒米なその古代米栽培をしているのそうです☆次に、旧匹見町からブルーベリー園(20a)を譲り受け、450本の苗木から年間1.6トンのブルーベリーを収穫し、ジャムなどに加工される。ジャムは「わがままおばあちゃんの自慢作 ブルーベリージャム」として年間5,000本を出荷しているのだとか…!おぉ~スゴイ(゜o゜)

しかし、平成18年に空き家だったところへ家主さんがUターンされることに…!民宿&活動拠点だったところを閉鎖することに。定住人口増につながったし、自分たちの目標は達成できた…という反面、「女性達の活動がここで途絶えるのは残念」という思いから、住民総出で手作りの館を作り、平成19年5月に「萩の舎」がオープン☆活動は継続することとなったようです。その後、活動も定着した頃、一年の活動を通じ「繰越金」が発生するほどに…(゜o゜)税法上、活動形態について検討した結果、「株式会社」の設立に至ったのだとか(゜o゜)ほぇ~

今後は、「集落のコミュニティビジネス」の展開や田舎暮らし体験を柱とした「体験型ツーリズム」、「加工品生産及び販売の拡大・特産品育成」、「担い手育成」に力を入れていくとの事でした。斎藤さん、貴重なお話をありがとうございました(^O^)

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(写真左から、吉澤さん、兼頭さん、斎藤さんです☆)

このあと、参加者から多数の質問があり、とても有意義な意見交換となりました☆

事例発表終了後は、現地視察のためバスで移動です(^O^)/現地は同市津島町岩松地区です(^◇^)案内をしてくださったのは、津島支所の森田さんです(^^)ちなみに森田さんは元センター職員で、現在、地域づくり会議の事務局もされています☆

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津島町岩松地区に到着後、昼食へ(+o+)腹が減っては視察はできぬと言いますもんね!オイオイ(-_-;)

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昼食は同地区にある「大畑旅館」さんのところへお邪魔しました(^◇^)

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見てください!この料理!!これでもまだ出ていない料理があるんですから…(゜o゜)(昼からこんなに食べて大丈夫かな~と思いながら…まっ、結局食べるんですけど(笑))

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「鯛飯(南予ではひゅうが飯って呼ぶのかな?普通に鯛飯でいいのかな?)」まぁとにかく、ウ~~ン~~~~~マイ!!!!「おかわりありますから…」ってお店の人に言われ、もう一杯いこうかな~なんて思ってもこういうときって、周りを気にしちゃうんですよね~(笑)行けばよかった~(泣)くぅ~

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どの品もとても新鮮でたまらないものばかりでした(^◇^)もうお腹一杯で動けません…ってな感じでしたけど(苦笑)さぁ現地研修いってみよ~(^O^)/

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昼食を終え、現地へは徒歩で向かいます☆

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この路地、なんかイイ感じじゃないですか~?

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着いた先は酒蔵です☆もともと、岩松地区には「萬楽(東小西商店)」。「金丸(西村酒造場)」、「三壽(阿部酒造場)」という三つの蔵元が軒を連ねる「酒どころ」だったようですが、昭和50年代に三軒とも造りをやめ、岩松地区から酒造業が途絶えたそうです。その後、東小西商店は取り壊され駐車場に、阿部酒造場は居酒屋などに様変わりしたそうで、西村酒造場(上の写真)だけは当時のまま残り、それが町並み保存のキッカケとなったようです。

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この酒蔵では平成2年の「酒蔵クラシックコンサート」以来、年に数回、コンサートや落語、ワークショップ、会議、映画、展示などの催しが行われているそうです。そして、平成17年6月、この酒蔵を核に個性あるまちづくりを実践しようと、地元有志が中心となって岩松町並み保存会が結成されたそうです。

そんな中、いろんなアイディアを話し合っているうちに「やはりここは酒蔵。酒造りに使うのが一番自然だ。酒蔵のまま保存して活用したい」という意見もあり、可能性を模索していたとき、他県で事例のあった「どぶろく特区」を活用することに。その後、愛媛県内で第1号の「どぶろく特区」に認定され、「企業組合いわまつ」を設立。棚田で育んだ自家製米を70%まで精米し、清酒用の酵母で丁寧に仕込んだ真っ白などぶろくが平成19年11月に初蔵出しされたのだとか!どぶろく名は『なっそ』☆(※なっそとは…岩松地区の方言で「なぜだ?」、「どうした?」といったニュアンスで使われる言葉です。)

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(写真左から森田さん、兵頭さん)

今後は「なっそ」の生産量を拡大していくようです(^O^)/兵頭さん、森田さん、貴重なお話をありがとうございました(^^)

てな感じで全国過疎問題シンポジウムの全日程は終了~です☆

ここでお知らせですが、来月4日に「なっそ蔵出し2011」が開催されるようです!時間は9時~14時。飲んだことのない方は是非一度参加されてみてはいかがでしょうか?飲酒運転にならないよう段取りして行きましょうね☆

詳しくはこちら→http://nasso.exblog.jp/16800791/