研究員ブログ

遅ればせながら新居浜太鼓祭り

研究員の大政です。なんと本ブログのアクセス数が12月下旬にカウンターを設置して以来、わずか3カ月余りで10万アクセスを達成しました。これも一重にいつもご覧下さっているみなさまのおかげでございます。引き続き、ごひいきの程よろしくお願い申し上げます。

さて、今年度の写真の整理をしていたところ、昨年の新居浜祭りの写真が出てきました。せっかくですから5か月遅れですが、新居浜太鼓祭りの紹介をしたいと思います。

新居浜太鼓祭りの主役はなんといっても「太鼓台」。祭り期間中には新居浜全体で51台が運行していて、「ドンデンドン」と太鼓の音色を響かせながらそれぞれが地区内を練り歩いています。

taikodai1

最も上部にあるモザイク模様のふろしきは空(宇宙)、黒いくくりは雲、そこから垂れ下がる白い房は雨、雲の下には龍の飾り幕、その下には人間や建物の飾り幕 。太鼓台は世界そのものを表していると言われています。

太鼓台はとにかく大きい。広い国道でもない限り、道幅いっぱいで電線にもひっかかります。

太鼓台通貨
運行には卓越したチームワークと熟練の技が必要とされます。

さて、太鼓台で一番に目を引くのは黄金に輝く飾り幕。太鼓台寄

 

 太鼓台寄②
すべて職人が手作業で刺繍しています。飾り幕の模様は地区でそれぞれ異なり、地域の伝説や氏神にゆかりのある日本神話、中国神話など様々です。ちなみに飾り幕は非常に高価で上の龍一匹でプリウスが買えます。全体ではで何千万にもなります。言葉通り太鼓台は地域の宝なのです。

実は瀬戸内海一円は太鼓台文化圏で、香川のちょうさ祭りや、西予市の秋祭り、上島町の秋祭り等々でも太鼓台(呼び方はそれぞれ違う)を見ることができます。その中でも新居浜の太鼓台は独自に恐竜的な進化を遂げています。その理由は諸説あるようですが、江戸期以降明治にかけての別子銅山の隆盛による新居浜の発展と、地域同士の張り合いが次第に太鼓台を現在のような巨大で派手なものにしていったという説が有力なようです。

さて、新居浜太鼓祭りの見どころはなんといっても〝かきくらべ〟です。通常各地区で練り歩いている太鼓台が集まり、差し上げなどの演技を披露します。差し上げ1
巨大な太鼓台が宙を舞う姿は圧巻です。太鼓台を何度も空中に放り投げたりする地区もあります。

大きなかきくらべともなると、すごい数の見物客が押し寄せます。
山根1
↑背景すべてお客さん。 寄せ太鼓
期間中には市内各地で何度も開催されます。ふなみゆき
船に乗せてみたり。
神輿
お神輿が登場したり。 ※太鼓台はお神輿のお供という位置づけ。

夜はきれいにライトアップ。夜2

最終日、完全燃焼した太鼓台は夕日を浴びながら、それぞれの自治会館へ帰ってゆきます。 夕1                                
夕②  
 
そして解体 
解体中  
                          
 太鼓台は新居浜の地域づくりに欠かすことのできない重要なものです。太鼓台の指揮者になりたいために、青年団に加入し、地域で活動する若者が新居浜にはたくさんいます。お年寄りも子供も、みんな太鼓台が大好き。太鼓台は世代超えて地域の人々を結ぶ〝絆〟であると思います。

最後に、太鼓台についてよく受ける質問No1 「なんで太鼓台って言うの?太鼓ってどこにあるの?」

答えは

太鼓中身
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