研究員ブログ

近代化遺産ニュースvol.10~山谷運送~

コンニチハ(^◇^)

臨時研究員の徳永です!

 

何やら 『現場』 に行くとセンターでささやかれていました・・・。

いったいなんのことだろうと思い、じっくり耳をダンボにしていると、どうやら、土岐研究員がどこかへ行くらしい!

なにか面白そうな雰囲気も漂っている!

これは、特別な経験ができそうだと思い、こっそりと土岐研究員を尾行しました。

 

いったい、どこにいくのだろう??

この辺りは、松山市三津浜の水産市場の近くですねぇ・・・。

あ、土岐研究員が止まった!・・・何やら建物の前で数人と話をしている・・・うん!?岡崎主任調査員もいる!

建物には『山谷運送部』の文字が!

 

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そうです!

「近代化遺産調査」で、実測調査をする日だったのです。

実測調査をするのは「山谷運送部」事務所建物(現、㈱山谷)。

大正13年建築で、向かいにある石崎汽船本社(国登録文化財)と同時期に建てられたそうです。

 

山谷運送は、明治28年に山谷市松氏が、セメントおよび関連製品卸、船舶運送業を営む会社を創業。大正12年の築港に伴い、新港近くのこの場所に事務所を建築。

今でも現役企業であるというのが素晴らしいです!

建物は一見、鉄筋コンクリート造りですが、実は、伝統的な木造建築を外壁が囲んだ疑似洋風建築なのです。

※疑似洋風建築とは、幕末の開港以降、外国人居留地などの洋風建築に刺激を受けた大工棟梁が、在来の技術を応用し、創意工夫して洋風らしく装った建築です。

「山谷運送」が建築された頃は、建築近代化の歴史において過渡期であり、大工棟梁や左官職人は新しい建築手法に積極的に取り組んでいたと思います。

まさに「山谷運送」は産業の歴史でもあり、建物の建築方法も近代化を物語る生き証人なのです。

 

それでは、実測調査スタート!

色んな寸法を測って、測って・・・。

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一級建築士の花岡さん始め、4名のプロの方によって、地道な実測調査をしていただきました!

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こちらの屋根に登っているのは、主任調査員の岡崎さんです!

体を張って調査をしていましたヽ(^。^)ノ

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ちょっと、岡崎さんを撮り過ぎてしまいましたかね・・・(#^.^#)

 

そして、私はというと、

ついてきたからには、なにかしたいと思い、岡崎さんについていくと・・・

人生初!屋根裏に登らせてもらいました!(^^)!

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降りたらこんなかんじ・・・

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屋根裏ってほんとうに汚いんですね!笑

でも、予想よりは汚くなかったです(*^_^*)b

スリリングな経験をさせてもらいました♪

 

もう少し、岡崎さんのことを突っ込むと・・・、

岡崎さんの視点が面白いんです!!

例えば、これは壁の写真なのですが、

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欄間(らんま)を本来なら横に使用するものを、縦に利用しているものらしい!

まったく気づきませんでした(>_<)

そして、この昭和な感じがいいよね、と天井を指さしたり。

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この写真はちょっと分かりにくいですが、ふすまの古びた取っ手。

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これを見ながら、教えてくださいました。

ふすまは中身に反故紙を使っているため、当時の資料となるものが出てきやすいそう!

いやぁ~面白いですね((^o^)(_o_)♪

 

そして、こちらにも面白い人が♪♪♪

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「ど~も~!研究員の土岐です~!!」

 

 

大正の建物を見たり、屋根裏に登ったりと、私には未知の世界で、とても刺激的で面白かったですヽ(^。^)ノ

山谷運送が建築された頃、疑似洋風建築は、洋風技術の習熟度において必ずしも十分ではなかったですがそれに関わった職人が、従来の工法に西洋建築を取りいれた近代建築技術の発展に大きく貢献したことを感じました!

 

帰りに、【山谷運送】の社長オススメのお好み焼き屋さんで、三津浜焼きをいただいて、帰りました(^人^)☆

また、土岐研究員の尾行しよ~っと(@^^)/~~~