みなさん、こんにちは!!研究員の鈴木です。
今回は、6/14(土)の伊予市ふれあい土曜夜市の様子をお伝えします。
出店やイベントがたくさんあり、とても賑やかな夜市です。
ですが、やはり今回も近代化遺産の情報を!!
商店街の中にある郡中まち元気サロン 来良夢(元伊予農業銀行郡中支店)では、
伊予かすり展を行っています。
今日は土曜夜市なので、21時まで。しかも、
明治期に建てられたこの建物の中では、
えひめ 織りの伝統工芸士である中矢敬子さんが伊予かすりの
機織り実演を行っていました。
さらには、伊予農業高等学校の生徒の皆さんの伊予かすり作品がずらり!!すごいですね!
そして、伊予かすりの創製者「鍵谷カナ」と伊予かすりの歴史、伊予かすり会館の紹介などパネルでわかりやすく展示されています。
カウンターには、伊予かすりを使った巾着、しおり、小銭入れ、コースター、ブックカバーを販売!!
多くの人でにぎわっていました。
明治44年に伊予農業銀行郡中支店として建てられたこの木造建築の建物は、
㈱まちづくり郡中、郡中まちづくり元気推進協議会、商店街のみなさんにより
まちの活性化のため活用されています。
さらには、伊予農業高等学校の生徒さんや伊予かすり会館、松山市垣生公民館など伊予かすりに関わるみなさんとの
コラボにより伊予かすり展が開催されています。
地域と地域、伝統と伝統、人と人が、連携したみんなが楽しめる展示会です。
次回の機織り実演は、土曜夜市が行われる6/21(土)です。18時ごろから行われます。
ぜひ、見に行ってください。
6月21日(土)まで10時~16時にて伊予かすり展は行われており、展示品を見ることができます。
詳しくは下記にて確認してください。
みなさんこんにちは!近代化遺産担当の研究員 鈴木です!!
近代化遺産ブログ5回目は、木蝋(もくろう)を生産している㈱セラリカNODAつるかめ喜多工場です。
ここは、「赤橋」の愛称で親しまれる長浜大橋の近くの工場です。
工場の中を見る前に、「木蝋」って何かみなさん知っていますか?
木蝋は、ハゼの実から抽出できる油脂に属する蝋状の物質。つまり、天然植物系のロウです。
江戸時代は、和ろうそくや鬢付け油に使われていました。
現在は、化粧品類(口紅やクリーム)、筆記具(クレヨンや色鉛筆)等々に使用されています。
口に入っても大丈夫な天然の素材として使われています。
それでは、昭和前期に近代化された姿を残す工場を見てみましょう。
これは、脱穀機です。原料である枝についたハゼの実をこれにかけます。
次にボイラーです。このボイラーの熱と蒸気を使います。
ハゼの実の残りかすを原料に燃やしています。
なんと!!稼働しているボイラーでは日本最古のものです。
ハゼの実に熱や溶剤が加えられ、作業工程を経て、生蝋を抽出し、磁器のどんぶりにて冷やすとこのようになります。
この後、別の業者によりさらし(天日干しにより漂白)が行われ、白い蝋になるそうです。
この工程を喜多工場担当の桜木さんは1人で作業を行っています。
古いボイラーを使い、非効率な面もあるが、自然な製法にこだわり、「無くすことは簡単だけど無くしてしまったら二度と元には戻せない」
という思いで今も古くからの製法でつくられています。
木蝋を生産しているのは、この工場が全国の2.5割、福岡の荒木精蝋が7割、残りが京都にある数社のみです。
近代化の様子を残す一連の生産システムそのものが今も現役で動いている貴重な工場でした。
くわしくは、
・愛媛県の近代化遺産 平成25年3月 愛媛県教育委員会 P136
(愛媛県教育委員会ホームページにて閲覧できます。)
・えひめの近代化遺産 平成25年10月 (公財)えひめ地域政策研究センター P44
(当センターにて購入できます)
・これだけは見ておきたい 日本の産業遺産図鑑 平成26年4月 著:二村悟 平凡社
に掲載されています。
みなさん、こんにちは。 近代化遺産担当の研究員 鈴木です。
今年度4回目の近代化遺産ブログ!!今回は、6月7日、別子銅山スタディツアーに参加してきました。
この「山・浜・島あかがねの道スタディツアー」は、新居浜南高等学校ユネスコ部の生徒のガイド付きです。
別子銅山の東平ゾーン、旧端出場水力発電所特別公開、マイントピア別子観光杭道、別子銅山記念館、
そして、四阪島周辺を船でクルージングする盛りだくさんの内容です。
さぁ!出発です!!
ガイドを行ってくれる生徒さんが出迎えてくれて、スタディツアーの教材が配られました。
左が銅鉱石、右がカラミ(銅鉱石から銅成分を取った残り)です。
JR新居浜駅からバスに乗り込み1時間。最初は、東平を見学です。
本日の東平は霧の中!! 幻想的な霧の中のガイドでした。
東平からおりてきまして、旧端出場水力発電所の内部見学です。普段は公開されていません。
内部では、新居浜市の担当職員さんの丁寧な説明がありました。
明治45年に完成、操業が開始されたこの発電所は、大正11年には四阪島製錬所まで海底ケーブルを通じて送電されるなど鉱山の電気エネルギーとして大きな役割を果たしました。
昭和45年まで操業し、操業当時からを含む設備が廃止当時のまま残る貴重なものです。
最後は、船に乗り込み四阪島周辺を船でクルージングです。
船の上でもわかりやすいガイドがあります。
四阪島は、今も工場が稼働しており上陸することはできませんが、島に人が住んでいた時代の様子がよくわかりました。
バスの中でも、歌や紙芝居など生徒のみなさんによる一生懸命なガイドに感謝です!!
ここで紹介したのは、ツアーのほんの一部です。
10月にも予定しているみたいですので、興味のある方はぜひ参加してみてください。