研究員ブログ

令和リレーブログ その26

研究員の安井です。

センターでは、近代化遺産活用アドバイザーの岡崎さんに講師をお願いして、近代化遺産の勉強会を開いています。前回のブログでは、庚申庵、県庁・萬翠荘をご紹介しましたが、その後、鉄道遺産をテーマにJR松山駅の転車台、伊予鉄小野川橋梁、石手川橋梁、レンガ橋、戦争遺産をテーマに掩体壕(えんたいごう)、松山海軍航空隊跡碑、道後をテーマに道後温泉本館・水口酒造を見学させていただきました。

 

転車台は今の若い人は知らないだろうと岡崎さんは言いますが、テレビ番組「機関車トーマス」ではよく出てくるので、この番組を見た世代の人には馴染みがあります。

転車台1 転車台2

小野川橋梁には阪鶴鉄道の銘板があり(阪鶴鉄道用に造られた橋梁が使われた)、レンガ橋は橋と線路の方向に少し角度がつけてあるなど、それぞれ建設当時の歴史と苦労が感じられます。

小野川橋梁 石手川橋梁

レンガ橋 レンガ橋2

掩体壕(えんたいごう)は、昨年市松山市の文化財となり、今後、戦争の悲惨さや平和の尊さを伝える資料として保存活用が進められていくようです。

掩体壕

水口酒造店舗兼主屋は大正6年の建築で、近代化を取り入れた大正期における商家建築として特徴的な建物で、平成28年に登録有形文化財になりました。

水口酒造外観

道後温泉本館は、明治27年に神の湯本館棟が建築されて以来、昭和10年頃までに順次改修、増築され現在の形になったもので、東西南北それぞれの向きで全く違った顔を見せるのが特徴です。昨年から7年間にわたる保存修理工事が始まりました。営業しながらの工事には大変なご苦労があるようです。修理部分を覆う素屋根のシートには火の鳥が描かれていますが、そのほかにも、見た方向から見える道後温泉の建物等が描かれているなど、見た目を楽しませる工夫もなされています。

道後温泉空の散歩道から南東面 道後温泉西面 道後温泉東面 道後温泉北面1 道後温泉北面2 道後温泉北面3

PS.次回は有木研究員にリレーします。