研究員ブログ

商店街の産直市

最近、松山をはじめとする都市部の中心商店街の活性化策のひとつとして、空き店舗を利用して地方の産物を販売する産直市を行っているところが多いようです。

松山市のまつちかタウンでも11月より週末限定で産直市が行われていますので、ちょっとのぞいてみました。この「えひめのうまいもん市場」と名づけられたこの産直市は、まちつかタウンと全農えひめとの共同によりはじめられたもので、県内各地の「道の駅」等で販売されている産直品が、週替わりで松山でも購入できるというのが大きな特徴となっています。

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このような「商店街の産直市」は、このまちつかタウンのほかにも、同じ松山市の柳井町商店街でも大洲市河辺地区の農産物が直売されたり、内子町のフレッシュパークからりの産直市が松山市内で行われたりしています。

このように愛媛県内随一の消費地である松山というマーケットに注目して、産品を販売する地方の側は産品の販路拡大を図ることができ、消費者は新鮮な食料品等を購入することができ、そして受け皿となる商店街は空き店舗対策による商店街活性化にもなるということで、地方の産直市が松山の商店街で行われていくという流れは加速しそうです。 

商店街の空き店舗を利用するという方法のほかに、久万高原町や四国中央市の霧の森のように「アンテナショップ」という形を採用する方法もあります。

このような「都市と農村の交流」をもっと商店街が主体的になって「地域ぐるみ」で積極的に推進しているのが、以前この研究員ブログで紹介した「ハッピーロード大山商店街」という位置づけになるのでしょうか。

いずれにしても、少子高齢化による人口減少社会となっていて、いわゆる「限界集落」が社会問題化しつつある現代において、「都市が農村の応援団にならなければ、都市自身も生きていけない」という流れがすでにおきているではないかと思われます。この流れは愛媛県内でもますます加速していくのではないでしょうか。

さて、そうなると問題となってくるのが「商店街があるのは都市部だけではない」ということです。もちろんそれぞれの地方にも商店街やアーケードはあるわけで、そういった地方の商店街に対する中心市街地活性化策として、どこに活路を見出せばよいのか、そういったことについても今後は調査して行きたいと考えていますので、何かよい事例をご存知でしたら、どなたか教えてやってください。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)