研究員ブログ

JR下灘駅観光地づくり

 当センターが本年度から実施している事業に、コディネーター派遣事業があります。この事業では、県内の地域づくり団体や市町が行う、自主的・主体的な地域づくり活動を支援するため、地域づくり団体等の要請に基づき、地域づくりコーディネーターを派遣し、活動への助言・アドバイス等を行っています。
 
 先般この事業を受けて「JR下灘駅観光地づくり」の講座が開講しました。主催団体の下灘地区日喰自治公民館老人部の皆さんが、愛媛県園芸協会事務局長の甘井清久先生の指導のもと、JR下灘駅の花による美化活動を行うものです。この事業には、伊予農業高校の生徒の皆さんに野路菊の栽培に協力していただきます。
 
 「日本で一番海に近かった駅」JR下灘駅は、青春18きっぷのポスターにたびたび登場するとともに、夕焼けプラットホームコンサート、テレビや映画のロケ地として脚光を浴びています。また、最近は関西方面の旅行会社がJR下灘駅を訪れるツアーが組まれていて、多くの観光客が訪れています。このような状況の中、地元老人部の皆さんが、訪れる観光客に花でもてなそうと立ち上がったのです。
 
 1回目の講座では、発起人のこの事業への想いが語られ、甘井先生から「花を育てることの素晴らしさ」、伊予農業高校の野路菊栽培計画などの発表がありました。
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(天井先生から植物を育てる楽しさを教わる)

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(伊予農業高校の野路菊栽培計画の発表)

 2回目の講座が来る9月29日(火)に開催されることになりました。当日は、地元小・中学校の児童生徒の皆さんとともに、伊予農業高校と地元老人部が丹精に育てた野路菊の苗を約1,000本植える予定です。

 コーディネーター派遣事業の申請は、随時受付ています。

(まちづくり活動部門 研究員 松本 宏)

四国の道を歩こう

9月12日(土)に「四国へんろ道文化」世界遺産化の会の世話人会に参加しました。今回は、その中で情報をいただきましたイベントをご紹介したいと思います。
イベント名は、「トレッキング・ザ・空海あいなん」で『癒しの里 四国の道を歩こう』と題して、11月14日(土)・15日(日)に愛南町で開催されます。
14日は、「松尾坂へんろ道を歩こう」で3コース(7㎞、8㎞、15㎞)、15日は、「柏坂へんろ道を歩こう」で10㎞のコースです。また、記念セレモニーとして、14日18時から愛南町御荘文化センターで、入場料500円でシンガーソングラーター『河島翔馬さん』による「花へんろコンサート」が開催されます。翌15日には、『夏井いつきさん』による「へんろ道俳句大会」が柏坂へんろ道コースの嵐坂ポケットパーク風園で開催されます。
トレッキングの参加費は、500円(中学生以下は無料)で、募集人員は1,000名、募集期間は9/14から当日まで。ご希望の方は、お申し込みを!
受付・お問い合わせは、「DE・あ・い・21」愛媛県南宇和郡愛南町柏390
電話0895-85-1021 FAX0895-85-0889 mail:deai21@cyber.ocn.ne.jpまで。
(まちづくり活動部門 研究員 武田 昭文)

地域課題研究サロン

今年度の地域課題研究サロンを、9月10日に県美術館講堂で、120名を超える参加者を得て、開催いたしました。

今回のサロンは、「行政に頼らない『むら』づくり」として、国会でも取り上げられた鹿児島県鹿屋市柳谷集落町内会長 豊重 哲郎 様を講師に迎え、基調講演を行いました。

基調講演では、地域活性化のために重要な3つのポイントとして、「1%の力、キーワード、ポリシー」を挙げ、「補欠は一人もいない」「8割について熟慮した上で行動する」「才能を引き出す」「リーダーは動き出したら脇役に徹する」「過疎地域は開き直らないとダメ」「まちづくり活動には、儲かる加工グループが必要」「ビジネス感覚を持つ」「先人(故人)をたたえるリーダーが必要」「リーダーは批判にさらされる覚悟が必要」など、御自分の体験を基にした、説得力のある言葉が次々と出され、多くの参加者がメモを取っていました。

また、2部のパネルトークでは、「地域再生~自立した地域コミュニティづくりのために~」として、上島町弓削の㈱しまの会社代表取締役 兼頭一司 様、愛媛県市町振興課長 村山 卓 様、豊重 哲郎 様によるパネルトークを行い、会場からの参加も得て議論を行いました。

サロン終了後の交流会では、ある地区の関係者は、豊重さんを皆で囲み、自分の地域の取組に活かすヒントを得ようと、交流会終了まで質問や地域の話で盛り上がっていました。

今回のサロンは、豊重さんの知名度もあり、募集期限前に申し込みが定員に達するなど、盛況のうちに開催することができました。一方、事務局として運営面で残念だったのが、県美術館の非常に立派な講堂での開催でしたが、マイクの調子が悪く参加者の皆様に一部聞き苦しい所があったこと、また、PC、プロジェクターの不調により、進行に手間取ってしまいました。次回セミナー等への反省点として、生かしていきたいと思います。

 (まちづくり活動部門 主任研究員 小方 悟)

信濃町エタノール製造実験施設

 9月2日(水)に、長野県信濃町にあります東京大学大学院の五十嵐教授が実験されていますエタノール製造実験施設を視察してきました。この施設では、あきたこまちの稲わら・もみ殻、休耕田で栽培した飼料米を用いて、エタノール製造を行っている施設です。なぜそのような施設が信濃町にあるかというと、冬場-16℃にもなる自然環境の中で、実施することができれば、他の地域においても導入が可能だろうとの考えからだそうです。エタノールは、米100kgから50リットル、稲わら・もみ殻100kgから20リットル製造できるそうです。製造したエタノールの利用方法としては、①果樹園の土壌消毒②旅館などの固形燃料③消毒用薬剤として利用するそうです。
 ブラジルでは、一般的にガソリン、エタノール及びこれらを混合した燃料で走行可能なフレキシブル・フューエル・ビークル(FFV)が販売されています。日本では、エタノールを10%混合したガソリンには対応しているそうですが、ブラジルで販売されているような100%エタノールで走行可能な自動車は販売されていません。この施設は、実験施設ということもあり、日本ではお目にかかれないFFV車が、製造したエタノールで走行していました。施設の敷地の中ではありますが、実際に乗車しましたが、エタノールを燃料としていることから、匂いが少し違うのを除けば、一般的なガソリン車と大差ない乗り心地でした。
 日本では、北海道2ヶ所・秋田県1ヶ所で、比較的大規模なエタノール製造施設が今年中に製造に入るそうです。日本においても、FFV車が走行している将来は近いのではないでしょうか。

(企画研究部門 研究員 三好進祐)

納税

 ビール大手各社から、8月のビール系飲料出荷量の発表があり、前年同月比6%減4,270万ケースとなったそうです。これは、8月の出荷量としては、7月同様、1992年の統計開始以来の最低量だそうです。8月前半は、大雨などの影響があり、盆明けからは、涼しくなったことが、出荷量に影響したようです。ただ、ジャンル別では、低価格の第三のビールが、10%増と好調を維持しているようです。
 確かに、今年の夏は、ビールの本数が減ったような気はしますが、その分、焼酎などで穴埋めをしたので、酒税は、例年並みに納めたような気がします。
   (企画研究部門 研究員 近藤誠護)