研究員ブログ

「どんぶり王国宇和島」

先日、筆者のもとに、

「どうやら宇和島に新しい王様が誕生したらしい」

との一報が入りました。「民主主義の世の中で王様が新しく誕生するわけがないし、誤報でしょ!」と高をくくっていましたら、最近の新聞各紙の記事に「どんぶり王国宇和島開国(愛媛新聞)」「どんぶり王国宣言だ(朝日新聞)」「宇和島にどんぶり王国(読売新聞)」などの記事が! し、知らなかったです・・・。宇和島って「どんぶり王国」だったんですね・・・。

とまあ、軽い冗談はさておき、これは、農村漁村の郷土料理百選のインターネット人気投票で上位にランクインした「宇和島鯛めし」など「どんぶり料理」が多彩な宇和島をPRしようと、宇和島料飲組合と県の宇和島地方局南予活性化支援チームが立案して「どんぶり王国宇和島」が12月7日に発足したのです。

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※開国の様子 

初代の国王には、宇和島料飲組合の石丸組合長が就任し、「宇和島の新たな郷土料理に」と力強く開国に向けての抱負を述べ、市内の郷土料理店7店が新作のどんぶりを売り出すことになりました。

それで、気になる「どんぶりの中身」とは・・・。

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・ちりめん入りじゃこ天玉子丼(有明

・鯛煮付け丼(かどや

・とろとろ玉子のぶりサラダ丼(丸水

・生姜(しょうが)焼さつま丼(とみや

・あこや貝の貝柱の玉子とじ丼
 (ハイウェイレストラン宇和島

・太刀魚ちりめん丼(ほづみ亭

・きびなごの柳川風丼(和日輔:わびすけ

どれもおいしそうですねえ。ちなみに、すべての丼を制覇すると食事券が贈られるスタンプラリーも行われ、毎年12月7日は「開国記念日」ということで各店で先着7人に宇和島鯛めしを77円で提供するサービスを行うそうです。

ちなみに、それぞれのお店については、リンク先を参照してください。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

30年後の姿を考えながら今の施策をやる

12月9日(日)放送の「サンデープロジェクト(テレビ朝日)」という番組を見ていると、「都市型の限界集落」という聞きなれない言葉が登場したので視聴することにした。

いわゆる「限界集落」といえば、高齢化率が50%以上で冠婚葬祭などの社会的な共同生活の維持が困難な集落のことをいうが、それが都市にも広がっているという。

放送の中で登場した地域は、「多摩ニュータウン」などの、いわゆる国策によるニュータウン構想でつくられた団地でであり、これらの団塊世代が多く在住している都市のニュータウンでも、いわゆる「限界集落」の傾向が進んでいるという現実があることを全く知らなかった。つまりは、いわゆる「限界集落」は中山間地域だけの問題ではないということである。

また平成の市町村合併による地域の変容事例として広島県の旧作木村(現在の三次市)の事例が紹介され、合併前にはあった住民のにぎわいや健康福祉サービスが合併により低下してしまったこと、また山間部の公共交通機関の事例として高知県の大豊町の事例が紹介されて、財政難による公共交通機関の撤退や廃止を受けて、代替措置によるものの公共サービスが低下し、小集落に住む地域住民の負担が増えているということも紹介されていた。

それに対する課題解決の取り組みとして、放送の中では、岡山県の旧哲西町のコンパクトシティー化と富山県富山市の公共交通政策の2つの事例が紹介されていた。

岡山県旧哲西町は、町中心部に保健施設、図書館、役場、生涯学習センターなど、様々な公共施設をひとつ屋根の下に集約させるという取り組みを市町村合併前に自主財源で実施した。

そのことにより、町民が一同に集まる場を創出し、このほかにもJAや消防署、郵便局などの施設もその付近に集まることにより、住民同士のあらたな交流が生まれ、町のにぎわいを取り戻しており、それは合併後においても合併による取り決めによって変化は見られないそうである。いわゆる「コンパクトシティー化」を図った事例である。

そして、いま公共交通政策で全国の自治体から注目を集めている富山市は、赤字廃止路線だったJRの路線を路面電車化し、それぞれの集落を路面電車やバス路線で結び、そこに行政が補助を出すことによってむしろ便数を増やすなどの措置を行って、町と町を団子の串のようにつなぐ取り組みを行っている。

路面電車やバス路線で集落と集落をつなぐことを通して、これから少子高齢化社会を迎えて車を運転しない人が増えていく地域課題に備えていまのうちから対策を練っているということである。これは住民を一箇所に集めるという発想ではなく、いまある地域と地域を公共交通機関でつなぐという違う切り口の取り組みであるが、このことからその「地域の実情にあった取り組み」をしていくことが重要だということがいえそうだ。

今の現状ではなく、「30年後の地域社会はどうなっているか」を考えて、今からやれることをコツコツとやっていくことが重要であるという富山市長の話は非常に印象的だった。目先の「財政難」という課題解決もたいへん重要だが、30年後の地域社会の課題解決という「先を見据えた施策」もまた重要ということであり、自治体が策定する「長期総合計画の意義」というものをもう一度問い直すよいきっかけとなったような気がした。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

秋山仁先生の教え

12月8日(土)に大洲市にある「大洲青少年交流の家」で行われた「大人を考えるフォーラム」のうち、数学者の秋山仁先生の講演を聴講いたしました。

大洲青少年交流の家は、もともとは「国立大洲青年の家」と呼ばれていた施設で国の政策で独立行政法人化した施設となり、名前を改称したみたいです。私も中学、高校時代に宿泊したことがあります。

さて、その会場でおもに高校生を中心とした若い人たちに対して、大人がエールを送るという趣旨のもとで行われていたようで、その最初の講義として秋山仁先生の講演があったのでした。

秋山先生からは、ご自分はじつは数学は苦手であったこと、それでも数学者になれたのは数学が好きで、あきらめなかったから、そしてあきらめたらそこで終わりであり、才能というものはもともとあるのではなく自分でつかみとっていくものであること、そして、夢や志をもって生きることの大切さ、自分の力量を高めることの大切さ、自分のやりたいこと、それが天職であり、それを誇って語ることの大事さを、数学の定理の楽しいお話を交えつつ講演していただきました。

最後には数年前からはじめたアコーディオンを演奏していただき、いつもハーモニカを講演の際にしのばせている若松進一さんもびっくりのプロ級(秋山先生談)の腕前を披露されていました(ちなみに、若松さんもこの場にいました)。

秋山先生がおっしゃられていた言葉の中で特に印象的だったのは次の言葉です(筆者なりに私的解釈してます)。

「青春とは、人生のある時期を言うのではなく、心の姿をいうのである。年を重ねただけでは人は老いることはない。自分の持つ夢や希望をあきらめたときに、志をあきらめたときに、はじめて「老い」がはじまるのである」

このほかにも、「うーん」とうなされるような含蓄のある深い言葉が数多く登場しておりましたが、「自己啓発」という意味において参加してみてよかったなあと思った次第です。

さて、この日は八幡浜高校の高校生たちもたくさん聴講していたようで、秋山先生の講演を聴いたのち、4人のパネラーの方のパネルディスカッションを通して、これからの進路について悩みごとの相談や、どういう自分になりたいかといった自分の生き方について振り返りを行いつつ、なんと青少年交流の家で夜を徹して学習をすすめていったようです。

ちなみに、このフォーラムの様子は、パネルディスカッションのコーディネーターをつとめた若松進一さんのブログや、パネラーとして登壇したNPO法人Eyesの横山さんのブログで簡単に紹介されていますので参考までに御紹介します。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

崩れゆく記憶

映画「ALWAYS続・三丁目の夕日」が先月公開された。舞台は昭和34年の東京。日本橋の上には高速道路がなく、空が広い。消えた風景が最近のデジタル映像技術でよみがえる。食品会社が当時の黄色いカレーを復刻発売するなど食品や学校給食の再現も話題になっている。

「昭和の古き良き時代」は1960年前後の昭和30年代を指している。高度経済成長で町並みや人の心が大きく変わる前の日本。大分県豊後高田市 の昭和の 町は「商店街が最後に元気だった」同年代のにぎわいを取り戻すのが目標だという。「昭和が売り物になる」のもこの時代だ。町ばかりではなく、高度経済成長 で景観が様変わりした農村も、同じ年代を懐かしんでいる。段畑や棚田、里山を保全し農村風景の保存活用を目指している所も多い。

地域の記憶がなくなりつつある。変化や効率、グローバル化などを進めていくうちに、本来、私たちががもっていた自然や地域の記憶や、受け継がれて きた仕 事や暮らしの記憶などが受け継がれることなく途絶えていく時代になってしまった。地域に保存されていた記憶が途切れはじめ、受け継いできた記憶が壊れたと き、地域が歴史や文化も継承できずに風化する。

なぜか「昭和の古き良き時代」の当時を知らない若者にも、こうした昭和を体験する施設や商品は人気らしい。せめて豊かな白然や人のつながりを取り戻すきっかけになればいいのだが。

(文責:まちづくり活動部門 研究員 清水和繁)

ペレットストーブ導入

11月27日(火)に県庁本館2階の「県民総合相談プラザ」にペレットストーブが設置されましたので、県庁に用事があるついでに見学いたしました。

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これは、本年度からはじまったバイオマスペレット利活用総合対策事業の一環で行われたものであり、今回設置されたペレットストーブの燃料となっているペレットは、「かんなくず」や「おがくず」を固めた木質ペレットを使用しています。

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この木質ペレットは、化石燃料である「灯油」をつかったストーブに比べて二酸化炭素の排出量が少なく、あわせて硫化化合物や窒素化合物の排出が少ないといわれており、地球温暖化防止に有効であるとされています。

また、木質ペレットを利用すると、木質資源を有効利用することにもなり、持続的な林業の推進に役立つことにもなりますし、新たなバイオマス産業をおこなうことにもなりますので、地盤産業が育成され、地域の活性化も期待されます。

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さて、はじめて木質ペレットストーブを見たのですが、灯油のような油の臭いもなく、やわらかい炎で温かさがゆっくりと伝わるような木の優しいあたたかみを感じました。「自然にやさしいぬくもり」とはこういうことを言うのかもしれませんね。

なお、平成19年11月28日(水)付けの愛媛新聞の記事によると、県内の公共施設では東温市や喜多郡内子町などでペレットストーブが導入されているそうで、新居浜市や伊予郡砥部町などでも設置される予定だそうです。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)