研究員ブログ

令和リレーブログ その8

松山大学講義リレー講座

砥部町から出向し2年目に突入した研究員の上本(あげもと)です。6月21日に松山大学で講義をする機会をいただき、そこで試行的にウェブアンケートをしましたのでその結果と感想を書きたいと思います。
松山大学法学部では2012年度から県内20市町と愛媛県の首長や職員を招聘し、その自治体固有の事業や政策に関して講義をする「リレー講座(自治体)」を開講しています。実は私は2回目の講義で、1回目は砥部町の財政係長でしたので、国から公表を求められている実質公債費比率等の財政指標の説明と県内市町の財政状況について講義しましたが、説明がグダグダだったのと内容がかなりマニアックだったためかほぼノーリアクションで終わってしまいました。受講された学生さんには申し訳なく思っています。
今回の2回目は前回の反省を活かし身近な話題ということで、6月18日に愛媛新聞に掲載された「移住好調1715人 18年度・県内まとめ過去最高」という記事を講義の端緒にして、現在出向している財団法人えひめ地域政策研究センター(ECPR)で私が関わっている移住・定住促進事業と集落活性化事業についてと、よりよい子育てをするなら砥部町広田地区(私のホームタウン)へという提案の2本立てでお話ししました。結果としては今回もアウェイ感をずっと感じたままの講義となりましたので、問題は私自身の講義内容に対する熱意と話術の未熟さにあると痛感しています。
さて、講義の出来はともかく今回は2本立ての間の休憩に私自身初めて行ったウェブアンケートについて興味深い結果となりましたのでその結果をお示しします。アンケートは講義の受講者約190人を対象に講義の10分の休憩時間を利用して、スマホなどの携帯端末を出してもらい検索エンジンで私が管理者をしている『「元気・ひろた」を考える会』のフェイスブックページを探して、その記事の中のURLにアクセスしてもらいグーグルフォームで作成したアンケートに答えてもらう形で行いました。

〇回答者数:75件(回答率推定39%) 〇男女比率:男性44%、女性56% 〇年次:2年次63%、3年次33%、4年次以上4% 〇出身地:通学圏内(松山市・東温市・伊予市・松前町・砥部町)43%、左記以外の愛媛県内23%、愛媛県外35%(四捨五入しているため合計は100%になりません。)

属性としては若干女性が多く、県内出身者が65%を超える結果となりました。2,3年次生が96%でこれから次のステップを考える年代だと思います。
最初の質問は、この世代に対する事業の周知方法について効果的なデジタルマーケティングについて知りたかったのでSNSの活用状況について聞いてみました。
アンケート001
複数回答で答えてもらいましたが、ラインが圧倒的なのは予想通りでした。若者はフェイスブックを利用しないとは聞いていましたが、これほど顕著に表れるとは驚きです。一方でインスタグラムのアカウントを持っているのは、昨今の映像主体の情報発信の影響かと思います。気になるのはこの世代が現在のテレビ離れ、新聞離れの中でローカル情報に触れる機会があるのかという点と、地域づくり団体や地域づくりに尽力する人の多く利用しているフェイスブックからの情報が届かないのではないかという点です。

アンケート002

次の質問は単一回答で答えてもらいましたが、やはり1位はラインで58.7%、2位がインスタグラムで24.0%、3位がツイッターで10.7%、4位がユーチューブで6.7%でした。フェイスブックを一番よく使うSNSと回答した方はいませんでした。ラインは閉じられたコミュニティでのツールと私は捉えていたのですが、この世代では違う使い方をしているのでしょうか?用途についてもう少し詳しく質問を作りこんでおくべきでした。
次は地域活性化について質問を作ってみました。写真を3枚用意し一般の方がどれくらい知っているかを知ることで「地域づくりオタク」の私の常識が世間とどれほどかけ離れているのかを知るためです。
1枚目の写真は地域づくりの成功事例として下灘駅の写真を見てもらいましたが、認知率は89.3%でした。これはインスタグラムや観光面での影響が大きいのかもしれません。次の写真は「デフレの正体」や「里山資本主義」の著書で地域活性化の分野では知らない人はいないだろうと思っている経済アナリストの藻谷浩介氏の写真を見てもらいましたが、認知率は4.1%でした。受講生が法学部の学生で、経済か経営学部の学生ならもう少し認知度が上がっていたかもしれません。最後の写真は私が主担当の集落活性化モデル構築事業でお世話になっていて、田園回帰1%戦略を提唱されている(一社)持続可能な地域社会総合研究所の藤山浩氏でしたが、認知率は0%でした。NHKでも取り上げられ、各地で多数講演会をされているこの業界では超有名人だと思っていたのですが、大学生の中ではそういう結果になりました。
最後は講義で提案した田舎暮らしについて聞いてみました。

アンケート003

予想外の結果ですが、76%の方が「田舎暮らしはいいなと思う。」と回答してくれました。これは、実際に住みたいということではないとは思いますが、若者の田園回帰の動きの表れと考えていいかと思います。ちなみに赤色の「田舎暮らしはいいなと思わない。」は5件、6.7%でした。

アンケート004

次は仕事と暮らしの関係の中で進路希望を聞いてみました。この講義を受講している学生はほぼ就職希望でしたが、「起業したい。」と回答した学生も6人いてアントレプレナー精神の高まりを感じました。

アンケート005

「卒業後、どこで暮らしたいか?」の質問には愛媛県の出身を問わずおよそ6割の学生が県内に留まってくれることを希望していてうれしく思いました。また、県外の学生も14.7%の学生が地元に戻りたいと回答してくれたこともうれしく思いました。首都圏の社会増は相変わらず伸び続けていますが、2020東京オリンピックを契機に人の流れが変わるというある研究者が言った話も本当かもしれません。

以上、簡単なアンケートでしたがこの結果を皆さんはどう受け取るでしょうか?私には講義もウェブアンケートの試行も実り多い体験でした。この機会を与えていただいた松山大学、砥部町、ECPRの関係者の方々には深く感謝申し上げます。また、私の拙い講義を聞いていただいた学生の皆様もありがとうございます。願わくは面と向かってお願いしたのだからもう少し回答率が上がってもいいのではと思うのは多分昭和の人間だからでしょう。

次は板垣移住コンシェルジェです。

令和リレーブログ その7

研究員の玉井です。5月に奈良県に行きました。奈良県は、日本で世界遺産登録数が3つあり全国1位になってます。最近、大阪府の仁徳天皇陵を含む百舌鳥・古市古墳群が世界遺産と認定され23個めに登録されるということですが今月にも発表があるみたいです。(余談ですが)

ところで奈良は、私の記憶では小学校の修学旅行以来だったので、久しぶりに子供の頃に見上げた大きな「奈良の大仏」で有名な東大寺に行ってみました。みなさんも観光等で訪れた方も多いと思いますが、大人になった今、改めて大仏様を見るとその大きさと存在感に圧倒されました。

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特に像の高さは、14.98m。(鎌倉の大仏が11.39m)ビルの高さでは4階か5階ぐらいだそうです。幅が12m、大仏の重さ250t、台座が130t。手は、右手を突き出し、左手の手のひらが上に向かい左手の大きさは手首から中根の付け根までが1.8m、中指の付け根から先端までが1.5mです。

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東大寺南大門を入った左側の東大寺ミュージアムの入り口に実物大の大仏の手のレプリカがあります。その大きさを実感して見てください。

すごい!!

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当日は、修学旅行生徒やインバウンドの方達でものすごい人でした。またシカがたっぷり愛嬌をふるまっており大人気でした。

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奈良県は、私が思うにはほとんどお寺・神社が集合している県で、パワースポット巡りをするには最高だと思います。私もかなりのパワーを頂きました。ぜひ皆様も時間があればぜひこの奈良県のお寺・神社を巡って下さい。目に見えないパワーをきっともらえますよ。

PS.次回は上本研究員にリレーします。

令和リレーブログ その6

こんにちは!主任研究員の坂本です。

そろそろ四国地方も梅雨入りですね。外出などの予定を立てる際に影響するので、いつ梅雨入りなのかと気にされている方も大勢おられるのではないでしょうか。

 さて、先日、えひめ地域政策研究センター(ECPR)の住所を手書きする機会があり、「松山市宮西1丁目…」と書きながら、なぜ『宮西』なんだろう?という疑問が頭をよぎりました。よぎってしまったからには調べてみようと思い、「松山 地名・町名の秘密」(発行:アトラス出版、著者:土井中 照)という書物を読んでみたところ、「『宮西』は、阿沼美神社(あぬみじんじゃ)の西にあるところからその地名になった」と書かれていたのでした。なるほど!通勤途中に通る阿沼美神社(宮)の(西)側にあるから『宮西』なのか、と納得し気分がスッキリしました。

えひめ地域政策研究センター

えひめ地域政策研究センター
阿沼美神社
阿沼美神社

 

 ほかにも、「花園町は、江戸時代に藩のお花畑があったことからその名が付けられた。」とか「萱町(かやまち)は、職人町で屋根の萱(茅)に関係のある人たちの町」などと書かれていて、新しい発見があって案外面白いものだと感じました。皆さんも自分に馴染みがある地名の由来を調べてみてはいかがですか?

 地名は、私たちにとって身近な存在です。そんな地名の由来を調べてみると、脈々と受け継がれてきた歴史や文化の息吹が今も残っていることが感じられ、これからのまちづくりを考える際の参考になるかもしれませんね。

PS.次回は玉井研究員にリレーします。

令和リレーブログ その5

はじめまして。今年の4月から新たに加わりました研究員の平井です。

暑い日が続きますが皆様体調を崩されてはいませんか。

 

突然ですが、6月15日から23日まで、四国中央市新宮町にて「新宮あじさい祭り」が開催されます。会場には山一面に約2万株ものあじさいが広がっています。その景色は壮大で、梅雨のじめじめした暑さを忘れさせてくれること間違いなしです。

行かれた際には、斜面を登るモノレール「あじさい号」にも是非乗ってみてください。多少スリリングですがお子様も楽しめることと思います。さらに夜にはライトアップもあり、日中とは違った楽しみも味わえますので、ご家族、カップル等で良い思い出を作ってみてはいかがでしょうか。

今年は私も4年ぶりに訪れてみようと思っています。
画像① 画像②
写真は4年前に訪れた際のものです。

PS.次回は坂本主任研究員にリレーします。