主任研究員の片上です。
今年度は新型コロナウイルス感染症対策の影響を受け、講座も座学形式が多くなるなど、例年とは違うやり方で実施せざるを得ない状況です。
そのような中、印象に残ったのは、三津のフィールドワークです。玉井研究員もブログに記載しております。
三津は久しぶりに訪問させていただいたのですが、かなりの変化に驚きを隠せませんでした。
まず、建物にペイントしているのにびっくりしました。他にも数件ありました。
郵便局も赤色ではありませんでした。
その他、お洒落なお店がたくさんありました。
フィールドワークの後は、愛媛大学の山口先生の講義、前田先生のワークショップを木村邸で行いました。
木村邸のHPはこちら
https://www.kimuratei.com/木村邸について/
木村邸は、明治14年に建てられた、木造2階建て本瓦葺切妻造りの古民家であり、国の有形文化財にも指定されています。
ワークショップのお題は写真のとおりです。
木村邸の管理者の岡崎さんもワークショップに参加して頂き、一緒のグループになりました。
私は最初好き勝手なことを言っていましたが、岡崎さんからボランティア運営で人手が足りないことや、風呂場も改修したいが資金がなく現在はできないだろうなどの話もあり、切実な状況がわかりました。また、そのような中でも、木村邸を三津に存続させ続けたいと語られ、三津への熱い思いが感じられました。
このような機会を体験できたので、三津の更なる魅力を発見するため、また訪問したいと思います。
三津のお店はお休みもあるみたいですので、皆様も下調べをして訪問し、三津の魅力を体験してはいかがですか。
11月1日(日)久万高原町で開催された和製ハーブ「クロモジ」に関するセミナーを聴講して来ました。
久万高原町セミナー案内
まず、クロモジって何?と思われる方も沢山いらっしゃるはずなので、少しご説明させて頂くと、クロモジはクスノキ科の落葉低木。茎や葉に芳香性が強くお茶やアロマなどに使われ、近頃は和製ハーブとして人気となるとともに、養命酒を製造する上で原料の一部となっていると伺っております。
養命酒製造新聞広告
このクロモジを研究して、アロマオイルやキャンドルの商品開発を地元上浮穴高校の学生が進めていて、初代プロジェクトチームや現チームからの成果報告がありました。
くまーるの森びとパンフレット
また、愛媛大学の伊賀瀬教授から、クロモジエキス入りのど飴の効果について同大学附属病院看護部職員と養命酒製造(株)による実験結果の報告があったほか、インフルエンザ治療薬のタミフルは、中華料理香辛料の八角が源となっていて、八角は植物のトウシキミ(シキミではありません)の果実が源となっているとの解説もありました。
こうした薬用植物を活かした地域産業の振興は隣県の高知県でも進められていて、高知県・越知町・(株)ツムラ・農事組合法人ヒューマンライフ土佐の4者は、平成20年(2008年)にパートナーズ協定を締結、同地域では薬用植物の柴胡(サイコ)や山椒などの漢方生薬原料を生産、漢方薬の柴朴湯(サイボクトウ)や大建中湯などとなって皆さまの健康に貢献しております。(出典:高知県、(株)ツムラホームページ)
薬用植物の多くは久万高原町のような比較的冷涼な気候の地域で生育することから、山間地域の産業振興を考える上での大切なヒントをご教示頂いたと認識しております。
それでは、今回はこのあたりでお暇とさせて頂きます。