こんにちは☆
臨時研究員の徳永です(^O^)/
愛媛県に住んでいるみなさんであれば、ほとんどの方が知っている【霧の森大福】!!
いまや、全国的にも有名になり、県外の方へのおみやげにとても喜ばれる一品です☆
今日は、大人気のこちらの大福が、なぜ売れるのか!?
そして、地域活性化にもつながっているというお話をご紹介したいと思います(@^^)/
話をしてくださったのは、霧の森で働いている大西広志さんです☆
先日、センターで行った『えひめ地域づくり研究会議』に出席してくださり、そこで話をしてくれました。
大西さんは、普段は愛媛県四国中央市新宮町の霧の森の施設でレジ打ち等の販売スタッフとして仕事をされています。
<新宮町の景色>
大西さんは元々、新宮町の出身。
地元を離れ、市外で就職したが新宮町で働きたいということでUターンされたそうです。
そして、2004年から働いていらっしゃるのですが、設立当初から現在にいたるまでの経緯を丁寧に話してくださいました。
この霧の森は、1999年にオープン。旧新宮村が中心となり、 ㈱やまびこ という第3セクターの運営でスタートしました。
当時の設立を可能としたのは、旧新宮村と地元の有志の方々のおかげだそうです。
<霧の森の施設>
観光スポットとして、【霧の森】という施設を建て、売店やイベント広場、レストランなどを経営していきました。
初年度の夏は、好調な滑り出しで予想を上回る売り上げでした!
新宮町は写真の様子でも分かるように山間地にありますが、来場者数は多かったのです。
これはいけるのではないだろうか!?♪♪♪
と、意気揚々と夏が終わり、冬が来ました。
すると、お客さんはピタリとまったく来なくなりました。
四国の中でも特に山間地に位置する新宮町は、雪が多く積もるということで、お客さんは足を運びにくくなったのです。
冬は赤字になり、夏は売上が上がっても、年間を通しては赤字続き・・・。
3年連続で赤字決算となった ㈱やまびこ 倒産寸前となったのです((+_+))
様々なアイデアを出しては、なんとかしようと努めたそうですが、上手くいかない日々。
厳しい運営が続くなか、設立当時からのメンバーの一人が、「インターネット販売を始めてはどうか!?」という案を出しました。
当時は、インターネットで物を買うことは、珍しく、“商品が届かない”などのトラブルは多かったようです。
そんな、インターネット通販初期の頃に、1人1人丁寧に、実際に目の前で接客しているのと変わらないメールで対話をしてインターネット販売を続けていました。
あくまでも一個人として接客をしていき、少しずつファンが増えていったそうです☆
ファンの方を裏切ってはいけないと、丁寧なサービスをしていったことで、結果、ネット通販で1位を取りました!!(2004年上半期 グルメヒット番付1位 ビッターズ)
さらに、全国放送の番組でも、霧の森大福が紹介されたりということもあり、急激にファンが増えました。
放映されたことで、ネット注文は殺到、電話回線はいっぱい、大福の在庫は一瞬で無くなる・・・等の現象が起きたそうです!
こうして、やっと赤字から黒字になり、知名度はどんどん上がって、冬でも大福を買いに新宮町に来てくれる人がでてきました!
特に、近くではなく、遠方から来る人が多く、大福の価値をより高めてくれたようです。
こうして、県内外問わず人々のほっぺたを落とすほどの霧の森大福へとなったのです☆
山間地であることや、後継者が少ないことなど、多くの課題があるにも関わらず、それに対して試行錯誤しながらも丁寧に向き合ってきた姿勢が成果を生みました!
2007年には、累積赤字はなくなり、県内では珍しく、黒字経営の第3セクターとしてで成功しています。
さらに、新宮茶にこだわったスイーツをもっと出していきたいということで、カフェならぬ「茶フェ」をOPENしました☆
<茶フェの内装>
こちらは、新宮町で栽培した新宮茶を使った専門カフェだそう!
霧の森大福も、新宮茶を使っており、余分なものを使わない本物にこだわっているという自信をもっていらっしゃいました!
新宮町はとてもお茶栽培に適した地域で、美味しい、香りのよいお茶が手に入るそうです。
さらに、新宮のお茶を使うことで、新宮のお茶農家さんが潤うことの手助けにもなっています!
新宮町にあるものを使い、新宮町にいる人と協力してできた物がここにはあります。
また、霧の森大福には都市伝説があるそう!
「ある百貨店では、霧の森大福100箱が10分で完売する。」
未だに口コミが続いて、入店時間前からお客さんが並んでいるそうです!
たしかに、松山にあるお店でも行列をみたことがあります☆
お客さんの行列は嬉しいものですが、欲しくても手にいれることができない人も出てきます。
これは今後の課題だそうです。
それは何故かというと、茶農家の後継者が少ないことで、お茶を栽培できる量が限られ、それを使っている大福の生産も数が限られるのです。
新宮町に来てくれる人はいるが、そこに住む人は増えていない。
これからは、四国中央市や県などと協力しながら、新宮町という“地域”を残していくことを大きなテーマとして、若い人に根付いてもらうことに力を入れていきたいそうです!
こうした背景を知ることで、霧の森大福がより一層味わい深く召し上がれるかもしれません(@^^)/
次、食べる時が楽しみです♪♪
(ただ、いつ食べられるのやら・・・笑っ)
いいお話が聞けましたー(^◇^)☆
ごちそうさまですっ(((*^人^)
P.S. 霧の森・霧の森高原のホームページはコチラ!