研究員の崎山です☆
色々業務が立て込んでまして、ホント久々の投稿になります。
平成24年3月、宇和島市の中心部から車で30分くらい、三浦半島の中間地点にある遊子地区にやってきました。
遊子地区と言えば、私自身、以前よりずっと見たいと切望していた「遊子の段畑」があります。
初めて「遊子の段畑」を見たのは昨年の7月、その訪問を皮切りに以降何度か訪れています。
水荷浦に到着、遠くからですが、遊子の段畑の様子を確認できます。
水荷浦にある「だんだん茶屋」にやってきました。
隣にはこの地区の段畑の保存活動をしている「段畑を守ろう会」の事務所があります。
「段畑を守ろう会」や地元の方のご尽力により、400年前より築きあげてきた人々の歴史とともに、今も美しい景観を保っています。
◎段畑を守ろう会HP
http://www.danbata.jp/
近くまで来るとさらに迫力が増します。
まさに「耕して天に至る」、想像以上の絶景です。
この辺りは平地が少なく、広大な畑が出来る土地があまりありません。
山の斜面を切って石を積んで、階段状に段々にした畑で作物が栽培できるようにしたそうです。
この地域の先人の思いがどっしりと伝わってきます。
植えられているのはジャガイモ、元気に育ってます。
以前、7月に訪れた時の写真がこちらです。
ちょうどジャガイモの収穫が終わったところで、畑は雑草を生やさないよう綺麗に管理されています。
ほとんどの畑は、この時期は休ませ、次のジャガイモを植えるために備えます。
これはジャガイモは連作障害が強い作物であるため、それをできるだけ緩和させるねらいがあるそうです。
何も植えられていない時期の段畑は、これはこれで石垣が際立ち壮観な光景です。
非常に丁寧に石が積まれています。
隙間なく、積み重ねられており、絶妙なバランスで、絡み合って形成されています。
段畑上部からの眺望です。
たくさんの養殖の筏が、リアス式海岸が特徴の宇和海らしい雰囲気を漂わせています。
訪れた時は少しかすんでいました…ちょっと天候がうらめしい。
それでも宇和海の青と山の緑、そして段畑とが調和した景色はとても感動的でした。
平成23年7月に初めて遊子地区に訪れた際、地元の方のご厚意により、養殖鯛の出荷を見学させていただきました。
テキパキとした動きでみるみるうちに作業が進んでいきました。
地域の方々が一致団結、遊子地区の絆の強さが伝わってきます。
マダイやブリを中心に、海面養殖業の生産量で全国の4分の1を占める「養殖王国」である愛媛県は、「愛媛県で愛情を持って育てた魚」をイメージして、県産の養殖魚のブランド名を「愛育(あい・いく)フィッシュ」と決め県外に売り込んでいます。
宇和島市遊子水荷浦の段畑は、その美しさから国の定める重要文化的景観の国内3例目の事例として平成19年7月に選定を受けています。
段畑のある宇和島圏域では、平成24年4月22日から約半年間、観光振興イベントである「えひめ南予いやし博」が開催されます。
まだ見ていない方は、この機にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
◎えひめ南予いやし博HP
http://www.iyashihaku.jp/