研究員ブログ

令和リレーブログ その33

こんにちは。えひめ移住コンシェルジュの板垣です。

先日、移住イベント参加のため出張で東京に行った際、神奈川県鎌倉市にある面白法人カヤックに伺いました。カヤックはWeb制作・企画やイベントの企画などを行う会社ですがその名の通り面白いことをしよう!という理念で活動しています。

代表的なところだと、東京や横浜にある「うんこミュージアム」の企画制作であるとか、100人近い参加者がみんなでブレストする「カマコン」などを手掛けています。

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そんなカヤックのグループ会社「カヤックliving」の担当者に移住マッチングサービス「SMOUT」についてのお話を伺いました。
SMOUTは、移住したい人(もしくは地域に興味がある人)と地域を結ぶマッチングサービス。全国の各市町村やその関連団体が独自プロジェクトを用意して掲載、そのプロジェクトに興味を持ったユーザーがプロジェクト提供者とコンタクトをとる、というものです。

 

例えば、「○○町地域おこし協力隊募集」というストレートな求人募集から、「〇〇村の魅力を紹介!」というような地域をPRする投稿まで様々です。ユーザーは、面白そうだなと思うプロジェクトに「いいね」ボタンを押したり、チャット形式でコミュニケーションを取れたりととても便利なサービスです。

なので、移住のマッチングといっても実際に移住者したい方をつなぐ、というよりは関わりを持ちたい方を地域とマッチングさせる、いわば関係人口を作り出すためのサービスといえます。

 

またカヤックでは、地域の特徴や強みを地域資本と定義しその指標を伸ばす取り組み「地域資本主義」という考え方を掲げています。このように拠点をおく鎌倉市の活性化にも力を入れています。先に紹介した「カマコン」なども、地域住民のみならず鎌倉に関係する人々みんなを巻き込んだイベントを開催し街を元気にしています。また、起業したい人と地域の人とのつながりをつくる起業支援拠点「HATSU」というコミュニティスペースを神奈川県からの委託事業として運営しています。起業家やベンチャー企業の創出も積極的に支援しています。

 

来年度の移住促進のツールとしてSMOUTのサービスはぜひ利用してみたいですし、鎌倉市での取り組みもぜひ参考にしたいと思います。

令和リレーブログ その32

 研究員の上本(あげもと)です。2年間の出向生活もあと2か月ほどとなりました。今回は2年間の研究の集大成?として編集した舞たうん143号の編集後記として書かせていただきます。嬉しいことにお二人の方から直筆のお礼状をいただきました。

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アングルでは、「田舎の田舎で育ち、暮らす選択」と題してこの2年間、愛媛県の受託事業でお世話になっている「持続可能な地域社会総合研究所」の藤山浩氏に新たな時代のうねりについて解説していただき、その実例として7つの特集を組みました。

特集①では、映画「おだやかな革命」の渡辺智史監督に地域内エネルギー循環について寄稿していただきました。実は映画館で映画を見るのは、仕事の関係で砥部町出身の大森研一監督が手掛けた「瀬戸内海賊物語」(2014)と「海すずめ」(2016)を観て以来で4年ぶりです。個人的に観に行ったのはブルースウィルスの「アルマゲドン」かレオナルドディカプリオの「タイタニック」が最後かも知れません。文化的素養が足りないですね。

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特集②では、同じく県の受託事業でお世話になっている松野町の森の国まきステーション代表の谷清さんに寄稿していただきました。地域内エネルギー循環の先進事例は、宮崎県日之影町の小水力発電や、内子町小田の木質バイオマス発電などたくさんありますが、できるだけ小さなスケールで運営している事例として選びました。地域の高齢化に伴う事業拡大の難しさや、収支バランスの改善など問題は山積しているようですが、小さな町の大きな挑戦の応援としての意味も多分に含まれています。

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特集③では、地域資源の住民レベルでの活用事例を取り上げようと、島根県雲南市の里山照らし隊の堀江智浩氏に寄稿を依頼しました。本当は、竹炭を使って蓄電池を開発・製造している事例をメインに考えていたのですが、事業がまだ軌道に乗っていないとのことでもう一つの事業である草刈り応援隊をメインに寄稿していただきました。交流人口の拡大ツールとして草刈りが活用できていることは、同じ環境にいる私としては驚きを隠せませんでした。繋がりの大切さや、メディアへの露出の大切さが実感できる好事例でした。

女性参加者も増えてきた 草刈り終了「バンザイ\(^o^)/」

特集④では、田舎の田舎の多世代交流のツールとしての木育を取り上げようと、秋田県由利本荘市教育委員会の佐藤弘幸氏に寄稿していただきました。新宿の東京おもちゃ美術館でもなく、山口県の長門おもちゃ美術館でもなく、鳥海山木のおもちゃ美術館にしたのはたまたま(一財)地域活性化センター主催の第7回地方創生実践塾が開催されるタイミングだったのもありますが、田舎の田舎というテーマに一番合致した環境だったからです。野生のカモシカが美術館の周りを走っている豊かな自然環境にあり、国の登録有形文化財に指定されるほどの元小学校施設をリノベーションした美術館は見ておくべき価値のあるものでした。

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特集⑤では、田舎の田舎で育つ観点から森のようちえんの事例を取り上げようと(一社)ノヤマカンパニーの加藤千晴氏に寄稿いただきました。森のようちえんは全国各地で取り組まれていますが制度として確立しているわけではないので運営者の思いが活動に如実に表れています。公的なシステムにもう少し組み込んでいい活動と考えていますが、活動のフレキシビリティを無くさない配慮が必要です。

①歴博の裏庭でお昼ごはん ③田んぼの中の水路でジャンプ

特集⑥では我田引水的ではありますが、私が地元で所属する地域づくり団体「元気・ひろた」を考える会で精力的に活動してくれている立田卓也氏に移住者としての田園回帰の可能性について寄稿してもらいました。少子高齢化に疲弊する過疎地域は学校が廃校になるなど暗い情報ばかり発信されますが、実は日本の持続可能性を一番先に実現し、発信できる地域になれるポテンシャルがあると感じています。皆さんはいかがでしょうか。元気ひろたについては次の機会にご紹介させていただければと思います。

寄稿者顔写真(要トリミング) 元音楽室は人形劇場に

 

特集⑦は平成17年から20年度まで砥部町山村留学センターの運営スタッフをしていた時に、山村留学の理想形として注目していた暮らしの学校「だいだらぼっち」の辻英之氏に寄稿していただきました。辻氏への寄稿依頼は講義をしている池袋の立教大学でしたのですが、現地を見ないことにはと思い、長野県泰阜村の施設もスタッフの方に案内してもらいました。自立した自給自足に近い生活を送る小学生の成長は田舎の田舎でしか実現できないものだと確信しました。

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それ以降のページについても書きたいところですが、長くなりましたのでこの辺りで終わりにします。冊子については弊社のホームページに公開していますので興味のある方はのぞいてみてください。

えひめ地域政策研究センターHP 刊行物のご案内

http://www.ecpr.or.jp/products/products-my-town/

令和リレーブログ その31

研究員の玉井です。今年もよろしくお願いします。

みなさんお正月は、いかがされたでしょうか。

私は、食べて寝ての繰り返しで少し正月太りになりました。

そこで普段、私が散歩している松山総合公園をご紹介します。

この公園、山頂から見る景色が抜群で、360度の眺望が出来、松山平野

が全て見え、松山市の主要な場所、松山城、松山空港、興居島、中島、はたまた

伊予鉄高島屋のくるりん等最高のロケーションです。

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特に夜景がきれいでヨーロッパ調の古城から見る展望台は最高です。

また他に山頂まで登る道の横は、季節ごとにいろいろな花が咲きとてもきれいです。

おまけに、足裏を刺激するロードもあります。

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ぜひ皆様も山頂までトライして下さい。この絶景は絶対に見ておくべきです。

 

PS.次回は上本研究員にリレーします。

 

 

令和リレーブログ その30

 あけましておめでとうございます。主任研究員の坂本です。

 令和になって初めての年末年始を皆さんはどのように過ごされましたか?

 私は、年末に宇和島市の『遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑』に行ってきました。

 斜度30度を超える急傾斜地に開墾された段畑と、そこから望む紺碧の海に浮かぶ幾何学模様の養殖いかだの姿は絶景です。(一緒に行った6歳の息子も「すごく綺麗!すごい!すごい!」と連呼していて、子供の心にも響くものだと改めて感じました。)

段畑② 段畑から見た宇和海

 この『遊子水荷浦の段畑』は、平成19年に国の「重要文化的景観」に選定されています。ちなみに、県内で他に選定されているのは、『奥内の棚田及び農山村景観(松野町)』と『宇和海狩浜の段畑と農漁村景観(西予市)』です。また、『遊子水荷浦の段畑』は、朝日新聞社と森林文化協会が選定した「にほんの里100選」にも選定されています。

 日本には色々な〇〇100選があります。今年は、その〇〇100選を巡るのも面白いかなと思っている今日この頃です。

 PS.次回は玉井研究員にリレーします。