研究員ブログ

大学の同窓会から思うこと

先日、愛媛県内に在住する自分の出身大学の同窓会を年に2回やっていることを知り、はじめて参加してみた。

自分の出身大学が関西の大学ということもあり、愛媛県で県内在住者のみで同窓会をやっているとは思いもよらなかったが、同窓会に参加して幹事の方からいただいた県内の卒業生名簿一覧をみてかなり驚いた。

かつて当センターに在籍した研究員が大学の大先輩であり、同窓会の際に名刺交換をさせていただいた先輩方と話をしていると、当センターの主任研究員とかつて机を並べて同じ仕事をしたことがある方などもおられ、世間は広いようで狭いものだと思うとともに、「縁」というものをたいへん感じた。

さて、その同窓会から数日後、自宅のポストに大学の学部同窓会名簿が到着した。名簿を開いて年度を追いながら卒業生の進路先のところを眺めていると、自分が大学を卒業した当時(平成10年度)は就職氷河期が続いている時期でもあり、かなり進路先に大学院進学や空白が目立ち、就職する人は少なかった。

その一方で、昨年度(平成18年度)に卒業した学生の進路先をみると、そのほとんどに進路先が記入されていて、就職している学生が多い。

これを眺めながら、学生の就職率が向上していて、景気が回復基調にあるという新聞報道などを思い出し、自分たち世代との差やギャップというものがあることを実感した。

それもそのはずである。わが身に振り返って教育環境を考えてみると、自分たちのときには全くなかった「総合的な学習の時間」なるものが小中高で導入され、また大学でも自分たちの学生時代には「研究者は研究だけしておけばよい」という風潮がまだまだ強かったが、現在の大学は地域貢献や産官学連携といった事業をやっていないところはない。

およそ10年で時代の流れというものはこんなにかわるものかと思うとともに、これからの10年はいったいどうなっていくのだろうか、果たして自分はこの急激な社会の流れについていけているのだろうかと自問する今日このごろである。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)