みなさん、都会の大学のキャンパスにはなんと「タダ」で利用できるコピー機があるって知ってましたか? それが「タダコピ」なんです。
※これがタダコピ(早稲田大学で発見!)
このタダコピとは「企業の広告が入ったコピー用紙をタダでつかえてコピーできてしまう」というものです。
※裏面には全面広告があります。
※裏返すと白紙(コピー面)になります。
もうちょっと簡単に言えば、表面がコピー面だとすると裏面に協賛企業の全面広告が入っているというわけです。そしてコピーにかかる電気代もタダ。
したがって、学生はいくらでもこのタダコピを使えばコピーできるというわけで、広告を打つ企業側にとっては、大学生に確実に情報として広告媒体を打てるというメリットがあり、若い世代向けの新商品や新サービスを広告する媒体がこの「タダコピ」というわけです。
もっとすごいのは、このタダコピを運営している出発点が中央大学の大学生から生まれたベンチャー企業(株式会社オーシャナイズ)ということ。つまりこの仕組みを考えたのが大学生なんですねえ。もともとは大学の先輩の何気ないひとことをヒントに起業したそうです。
このタダコピを設置しているのは、はじめは関東地方の大学だけでしたが、去年の1月からは関西の大学にも進出し、現在では26大学38キャンパス45箇所というまでに広がりを見せています。四国はまだのようですが、いずれはやってくるのではないでしょうか。
資本金161万円で出発したこのベンチャー企業は、開業年度の2006年度にはすでに7000万円の売り上げを計上するまでに成長し、学生発ベンチャー企業の代表格として活躍をしています。
これは余談ですが、この「タダコピ」の存在は「ベンチャービジネスと市場」という松山大学経済学部の市民開放講座で知っていて、実際に早稲田大学でその現物を見ることができたときは、勉強した成果があらわれたような感覚になり、なんだかうれしい気分になってしまったのですが、そんな私は変な人でしょうか?(笑)
(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)