研究員ブログ

舞たうんVol.94「学校と地域の関わり」

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舞たうんVol.94を発行しました。今回のテーマは「学校と地域の関わり」です。

松山市内の3つの中学校で常勤講師を、双海町教育委員会で公民館主事、社会教育主事の経験を踏まえての今回の編集となりました。折りしも愛媛新聞で「さまよう学校」の連載が始まり、学校を取り巻く環境が大きく変わってきていることが取り上げられました。

「学校と地域の連携が重要」と学社連携、学社融合を進めていた双海町では、学校や地域を巻き込んだ子どもたちの体験活動を重視した事業を実施してきました。常に「ふるさとを愛し、ふるさとを誇れる」子どもたちの育成に力を入れてきました。しかし、市町村合併後は、特出した活動ではなく、足並みを揃えた事業へと変貌しつつあり、人的配置や予算措置も減少しています。

双海町だけではく、県内でも市町村合併により、学校の統廃合の話をよく聞くようになりました。また逆に、木造校舎の良さや校舎の文化財保存の流れもあります。

急速な時代の流れの中で、今一度、地域と共に歩んできた学校を見つめ直し、学校が拠点となる地域づくりを模索したいとの思いで今回の舞たうんを発行しました。この舞たうんは、えひめ地域政策研究センターのホームページでご覧いただくことができます。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 松本 宏)

研究員の休日

10月7日(日)に、宇和島市遊子地区で「段畑フォーラム」が開催されましたので参加してきました。

このフォーラムは、遊子水荷浦(みずがうら)地区が国の重要文化的景観に全国で3例目に選定された(官報告示順で言えば4例目)ことを記念して、同実施委員会が主催(共催:宇和島市、市教委、後援:宇和島ケーブルテレビ、愛媛新聞)して開催されました。

内容としては、第1部に遊子水荷浦地区の生活や文化を知ることのできるツアーやイベントが行われ、第2部では文化庁の本中主任調査官や有識者を招いた公開シンポジウム、第3部には水荷浦地区もロケ地のひとつとなった映画「大番(昭和32年)」の上映会が行われました。

第1部では、会場となった水荷浦集会所付近で、昔の水荷浦地区の暮らしの様子をうつした写真展、ゆぐり(ホゴ、ホゴロともいう)と呼ばれる「ワラかご」の実演販売、市場にでることのない水荷浦地区でとれた「さつまいも」をつかった料理によるおもてなし(有料)、その他海産物や加工品販売、海と丘の半漁半農ツアー(予約制、有料)が催されました。

この日、遊子地区を訪れたのはおよそ300人にも満たないほどでしたが、中には宇和島東高校の第13期同窓会なる観光バスでやってきた団体客や愛媛県立歴史文化博物館の講座の一環としてやってきた団体客もおられ、ふるさとの仲間と親交を深めるツアーとしてこの段畑フォーラムを利用した方もおられたようです。

歴史文化博物館のツアーの様子はこちらでたぶん紹介されると思うので要チェック!

写真展 写真展2

※写真展の様子

昔の生活風景を紹介した動画上映 

※昭和30年代の水が浦地区の生活を紹介する動画上映

ゆぐりの実演 

※ゆぐりの実演中(見ているのはバスガイドさん)

漁協女性部の販売も盛況

※特産品販売コーナーも盛況

サツマイモの調理の様子 いもてんぷら

※幻の水が浦のさつまいものてんぷら(旨し!)

だんだん屋も盛況

※段畑を守ろう会のだんだん屋さんも盛況

だんだん屋さんでは、以前の研究員ブログでも取り上げて紹介した「鯛バーガー」のほかに、いろんなものが遊子の名物として販売されていましたので御紹介します。

遊鯛バーガー

※鯛バーガーは「遊鯛(ゆうだい)バーガー」 という名前で販売されていました。遊鯛とは、遊子地区の鯛の養殖をしている有志で取り組んでいる「ブランド養殖鯛」の名前です。通常の養殖の鯛よりも高値で取引されています。身は透き通ったような白さで味は抜群です。ネーミングの由来は「遊子」と「鯛」を両方PRできるし、ブランド鯛である遊鯛もついでにPRできるのでちょうどいいからとお聞きしました。

じゃがじゃが饅頭

古くからあったじゃが芋のおまんじゅうは、たまたまテレビ番組で遊子地区を訪れたタレントの間寛平さんが「皮にもじゃがいも、あんにもじゃがいもだから『じゃがじゃが饅頭』や」と命名してくれたそうです。ちなみにそのときの様子は10月12日(金)午後8時からNHKで中四国地方限定ですが放送されるそうです。

よもぎもち じゃがボール

※新製品として、じゃがいもあん入りのよもぎもち(左)とジャガぼーる(右)もありました。

鯛釜飯 

※鯛めし(炊き込んだやつ)とは別に鯛釜めしもありました。

第2部の公開シンポジウムでは、最初に遊子小学校児童の総合学習の成果を発表があったのち、 文化庁の本中主任調査官をコーディネーターに、パネリストとして当センターもたいへんお世話になっている岡田文淑氏(地域振興アドバイザー)、神吉紀世子氏(京都大学大学院准教授)、松田行雄氏(地元耕作者代表)、宗美博英氏(市教委文化課長)の4名が登壇して、水荷浦地区の段畑保存のあり方などについて議論を行いました。

シンポジウムの中で、観光振興といえば聞こえがよいが、じゃあいったいそれを誰がやるのかということになると誰もしない。結局は行政任せになっている。それでずっと失敗してきた。内子の経験から言わせてもらえれば結局は人任せではだめだということだ。自分たちが汗をかかなければならない。自分たちが自分たちの地域をよくしていこうと取り組まなければ真の観光振興はできないという岡田さんの御意見は、私も含めて参加者も納得されていたようでした。

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※シンポジウムの様子(会場は遊子小学校体育館) 

第3部では、宇和島の年配の方にとってはなつかしい映画「大番」の上映がありました。これは昭和32年に上映されたもので、「てんやわんや」などの著作で有名な獅子文六の同名小説を映画化したものです。一部、宇和島の段々畑の風景をうつした場面に水荷浦地区がうつしだされています。映画をみていた方からは、「なつかしい」「あのころはああやった」と昔話に花が咲いていたようです。

上映会

※映画上映会の様子 

本来ならば、第2部のシンポジウムも第3部の映画上映会も段々畑の前の野外会場で行う予定でしたが、雨の予報もあり当日は屋内で実施することになりました(実際には少しだけ雨が降りましたが概ね晴れていました)。 筆者の雨男伝説(私が単独で訪問したイベントはほぼすべて雨)はまだ続いているようです。関係者のみなさん、ごめんなさい。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

地域づくり団体全国研修交流会愛媛大会第2回実行委員会を開催しました。

平成19年10月4日(木)、西予市中央公民館において第2回目の実行委員会を開催しました。

会議の様子

※会議の様子 

第2回実行委員会では、分科会運営団体の決定のほか、愛媛大会の日程、全体会の開催場所を決定したのち、第3回実行委員会の開催における協議題のうち、茨城大会でどのように愛媛大会や愛媛県をPRするかということについて事務局から実行委員の皆様にお願いをさせていただきました。

以下は決定事項です。

1.分科会の運営団体について
 愛媛大会の分科会の運営団体は、15の分科会で実施することになりました。

2.愛媛大会の日程について
 愛媛大会の日程は、平成20年11月14日(金)・15日(土)に決定いたしました。大会日程として午前中から全体会を開催することとし、午後には分科会に移動できる日程を組むことも決定いたしました。

3.愛媛大会の全体会場について
 愛媛大会の全体会場は、宇和島市で開催することが決定いたしました。

4.第3回の実行委員会の開催について
 第3回の実行委員会の開催については、平成19年11月13日(火)で場所はこれまでと同じ西予市中央公民館で開催する旨を事務局よりお伝えいたしました。

5.その他
 その他、事務局より第3回の実行委員会で協議していただきたい項目の一部に関して情報提供を行い、各委員で準備をしていただくようお願いいたしました。

その他、詳しい情報は事務局日誌をご覧ください。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

「アンテナショップ」考

先日、松山市のロープウェイ街にある「霧の森(四国中央市新宮町)」のアンテナショップを訪れる機会があった。

この「霧の森」の一番人気は「霧の森大福」。筆者もそれがお目当てでこのお店を訪問したが、すでに売り切れとなっていたので、大福のかわりに「霧の森羊羹」を購入した。ついでに、お店の方にお聞きすると、「霧の森大福」はだいたい1日につくる分はすべてほぼ毎日完売するとのことだそうで、このあたりに人気の高さを目の当たりにした。

また、神奈川県小田原市にある「鈴廣かまぼこ」さんでは、横浜市の商業地区にあたらしい食感を楽しめる「FCハンバーガー」という、ユニークなファーストフード店をオープンさせて、新商品開発に余念がない。

このお店で食べられるハンバーガーのメインは、肉ではなくフィッシュケーキ(略称:FC)と呼ばれる「魚のすり身に野菜をまぜてそれを蒸し焼きにした」ものを使っており、ハンバーガー以外にもライスバーガー、アジフライロール、サンドウィッチなどのメニューも用意されていて、ホームページの写真を見る限り、ヘルシーな感じで若い人や女性客にも受けそうな様子がうかがえる。

さて、愛媛県にも「かまぼこ」や「じゃこてん」があるし、県内のご当地バーガーである「じゃこかつバーガー」なども誕生していることから、蒲鉾協会や漁協などが共同で「かまぼこやじゃこてんを中心とした新感覚の新商品ファーストフード店」を設置して、愛媛のPRをやってみても、ちょっと面白いのはないのかなあと思ったりもしたがどうだろうか。

これを見られた方からは、「設置場所はどうするんだ?」「金はどこが出す?」など、突っ込みどころ満載の提案ですが、素人の発想なので厳しいご意見はご容赦ください。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

懸賞論文募集

昨年度まで当センターに研究員として在籍していた福嶋康博さん(現:伊予銀行地域振興部)から、懸賞論文の情報の告知を依頼されましたので研究員ブログでご紹介いたします。

伊予銀行では、創業130周年記念事業で「魅力あふれるふるさとづくり」懸賞論文を募集しており、最優秀賞には副賞としてなんと賞金20万円が授与されます!

募集する論文テーマは、以下のとおり。

愛媛をもっと魅力ある地域に、そしてずっと住み続けたいと思えるような「魅力あふれるふるさとづくり」のための建設的な施策について

です。ただし、愛媛県内の特定の地域について論じる場合、地域の特徴や問題点などを審査員によくわかるように記述してください。

以下は、要項にかかれているおもな注意事項(引用)です。

【応募資格】
・高校生以上(グループ可、匿名不可、居住制限無)

【応募の決まり】
・題(タイトル)は自由
・文字数は2000~4000字。図版を用いても可(文字数には計算しない)。
・冒頭に400字以内の要旨を記載(要旨も字数に数える)。
・原則として、ワープロ使用とし、横書き、1行40文字、1ページ35行の設定によること。
・手書きの場合は、市販の400字詰め原稿用紙を使用のこと。
・作品の一行目に題(タイトル)を、二行目に氏名を書くこと。
・参考文献から引用した場合は、引用の旨明記のうえ、一覧を巻末にまとめて記載のこと。
(参考文献一覧の文字数は本文文字数に計算しない)

【応募の諸注意】
・作品は未発表で、日本語に限ります。
・一人(1グループ)1作品に限ります。
・作品は理由のいかんを問わず返却できません。必要に応じて自分でコピーを取るなどしてください。
・入選作品の著作権・版権は主催者に帰属します。
・著作権等については応募者本人において十分検証のうえ応募のこと。他からの無断引用等が判明した場合、入賞を取り消すことがあります。

【応募締切】
平成19年11月30日(金)(消印有効)

【送付先】
〒790-8514 松山市南堀端町1番地
伊予銀行 地域振興部「懸賞論文・作文」係

【発表・表彰】
平成20年2月ごろ、愛媛新聞紙上、HPなどで発表。

 

なお、詳細については伊予銀行ホームページを参照のこと。
また、伊予銀行さんでは顕彰論文以外にも作文(こちらは800字以内)の募集もしています。懸賞論文・作文についての専用ページは、こちらまで。福嶋さん曰く、「誰でも気軽に応募できるようにと文字数も少なめに設定しているので、学生さんもレポート感覚で気軽に投稿してもらえれば」とのことでした。

しかし、副賞20万円はかなり魅力的! 「○○してハワイへ行こう」という言葉が一時期流行しましたが、まさしく「論文書いてハワイへ行こう」的な感じで筆者もこっそりと応募してみようかなと思ってしまいました。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)