研究員ブログ

調査研究情報誌 ECPR21号 「地域産業の再生~内発型ビジネスへの期待~」

 調査研究情報誌 ECPR 21号 を、8月31日に発行しました。特集は「地域産業の再生~内発型ビジネスへの期待~」です。

 地域活性化のためには、地域を支える産業の再生が不可欠ですが、経済のグローバル化とIT化の進展のため、地域産業はこれまで拠り所としてきた安価な用地や労働力などのアドバンテージを失い、そこに立地集積する意味自体が薄れてきています。

 今回の特集は、域外企業の誘致に頼るだけでなく、埋もれた地域資源を見出し、新たな付加価値を創造して事業化するプロセスを各地域で自発的に行う、いわゆる内発型ビジネスの創出による地域産業再生の取り組みについて取り上げました。

 地域イノベーションと地域の再生、産業別開業率にみる地域間格差とその要因、徳島県、松山市、岩手県花巻市における地域活性化への取り組み等について掲載しています。
 詳しくは、本ホームページの「事業のご案内」-「調査研究情報誌ECPR」をご覧ください。ご参考になれば幸いです。

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(文責:企画研究部門 研究員 政木輝彦)

愛媛ふるさと暮らし応援センター、いよいよ開所!

本日、おもに団塊の世代の方を対象にした愛媛県への移住を支援のための「愛媛ふるさと暮らし応援センター」が、(財)えひめ地域政策研究センター内に開所いたしました。

開設の様子

※看板設置の様子(栗田所長が看板設置)

午前10時30分からの開所式では、応援センターの看板を入り口に掲示して、愛媛ふるさと暮らし応援センターの専従職員2名体制による移住支援業務がスタートいたしました。

そして、応援センター長を兼ねる栗田史朗(財)えひめ地域政策研究センター所長が開所にあたり、「この応援センターが団塊の世代の方をはじめ、多くの移住希望者の拠り所となるようにがんばっていきましょう」とあいさつをいたしました。

これまで、「えひめ地域政策研究センター」でも「UJIターンに関する情報提供」をホームページ内で行ってまいりましたが、この「愛媛ふるさと暮らし応援センター」が開所したことにともない、これまで「えひめ地域政策研究センター」のもっていたUJIターン情報を継承した愛媛の移住ポータルサイト「e移住ネット」も本日から開設されました。

このポータルサイトでは、愛媛県の移住支援につながる情報を総合的に網羅・提供していきながら、住まい、仕事、暮らしに関する各種の情報提供を通じて愛媛の移住に関するホットな情報とともに、サイト内にある案内人のブログ「えひめ移住案内人レポート」では愛媛県への移住体験者などの生の声をどんどんお伝えしていく予定です。

愛媛に移住をお考えのみなさん、ぜひポータルサイトをご活用の上、「愛媛ふるさと暮らし応援センター」にお問い合わせください。そして、愛媛県への移住を職員一同心よりお待ち申し上げております。

なお、この研究員ブログでも移住・交流に関する情報を投稿する場合がありますので、あわせてご覧ください。

愛媛ふるさと暮らし応援センター
TEL:089-932-7841(担当:坂本、濱田)

愛媛県への移住ポータルサイト「e移住ネット」アドレス
http://e-iju.net/

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

愛媛への移住を目指すのはどんなタイプ?

団塊の世代の大量退職を期に、大都市圏から地方への移住や交流が期待されていますが、移住・交流の成功事例として知られる北海道伊達市の菊谷市長の講演のなかで、移住者の意識によって移住先が分かれるという意見を聞いたので、ちょっとご紹介します。

北海道、沖縄、長野は移住人気先の御三家ですが、 菊谷市長によると、長野を目指すのは都市志向タイプ、沖縄を目指すのは快楽追求タイプ、そして、北海道を目指すのは自己実現追求タイプとのことです。
市長のお話は、自己実現を目指す北海道への移住者のための仕組みづくりを考えているというようにつながっていったのですが、目標の違いによって移住先が変わるというのは、なるほどと思わされるお話でした。

それでは、愛媛は果たしてどのタイプに分類されるのでしょうか。
温暖な気候、おいしい食べ物と、愛媛の良いところを考えると、快楽追求タイプもありなのかなと思いますが、過疎化の進む中山間地域には、自己実現追求タイプにご満足いただける素地も十分あるでしょう。
むしろ、海あり山ありの多様な地域を抱える愛媛は、様々なニーズに対応できる素晴しい場所と考えるべきなのかも知れません。

当センターでも、いよいよ来週には「愛媛ふるさと暮らし応援センター」がオープンします。
移住を希望される方のニーズにあわせた的確なご支援ができるよう、引き続き研究を進めて参りたいと思います。

(文責 企画研究部門 主任研究員 武智公博)

第26回地域づくり団体全国研修交流会愛媛大会実行委員会設立

9月4日(火)、西予市中央公民館において、第26回地域づくり団体全国研修交流会愛媛大会実行委員会の設立総会が開催されました。

この「地域づくり団体全国研修交流会(以下、全国大会)」は、全国の地域づくり活動に携わる関係者が一堂に会して研修や交流を図ることを目的に毎年1回開催されており、平成20年度に愛媛県で開催することが内定しています。

この全国大会は、開催県において実行委員会を組織して実施していますが、この大会のメインとなる分科会の開催にあたっては、地域づくり団体が地元市町のサポートを得ながら企画・運営する形態になっており、愛媛県ではこの大会の開催を「南予活性化策のひとつ」として位置づけて、平成18年度より関係市町のまちづくり担当課の皆様と検討・協議をすすめてまいりました。

また、この全国大会は、全体会の中で、次期開催県があいさつとともにPRを行うのが通例となっており、本県も19年度の茨城大会において、次期開催県のPRを行うことになっています。

そこで、 茨城大会においてより効果的なPRを図り、また愛媛大会を実りある大会にするために、開催前年度である今年度から実行委員会を設立し、愛媛大会に向けて具体的な準備をすすめていくこととなり、9月4日に設立総会を開催する運びとなりました。

今回、実行委員として参画していただいたのは、南予を中心とした県内15の地域づくり団体の代表者のみなさんと、その団体所在地の市町まちづくり担当課の職員のみなさん、その他の関係者のみなさんの合計34名で、設立総会のこの日には32名の実行委員の方々にご出席いただきました。

実行委員会

※実行委員会の様子

実行委員会では、まず実行委員会の規約(案)が承認された後、規約に基づいて役員が選任され、実行委員長には「えひめ地域づくり研究会議代表運営委員」の若松進一さんが選任されました。

若松実行委員長

※実行委員長の若松さん

その後、実行委員長の司会のもと、事務局である当センターから実行委員会の事業計画(案)、予算(案)が提出され、それぞれ審議の後原案の通り承認され、今後の実行委員会の開催スケジュール等を確認しました。

なお、実行委員会事務局では、愛媛大会に関する情報については「実行委員会NEWS」というページを新たに当センターのHP内に開設し、実行委員会の会議の様子のほか、分科会を運営する団体のみなさんに関する情報や準備作業の様子などを発信していき、少しずつ愛媛大会を盛り上げていく予定ですので、そちらもあわせてぜひご覧ください(実行委員会NEWSのページは9月10日に公開予定です)。

また、この実行委員会の様子は9月6日付の愛媛新聞に紹介されるとともに、若松進一さんのブログでも記事紹介されていますのであわせてご覧ください。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹) 

段畑の背中

先日、「地域づくり人養成講座」の仕事で宇和島市遊子の水荷浦段畑に行った。よく考えると水荷浦の段畑に来るのは二年ぶりだが、今年は、全国で三例目という重要文化的景観に指定され注目を集めている。しかし、いつ見ても凄いの一言である。

昔の人達が建てたものや作ったものを見ると、人の力は凄いなぁとつくづく感心する。高度な科学力に基づく現代技術でもってしても修復や復元ができないものが多い。

民俗学者の宮本常一さんが、周防大島から対馬に移住した漁民達が港を築いた話を書かれていたのを読んだことがある。石を1つずつ海に入れては流され、ま た1つずつ海に入れて・・・という繰り返しで防波堤をつくり港を築いたという話である。この対馬の港づくりといい、遊子の水荷浦段畑といい、昔の人は経験 と繰り返しで不可能を可能にしてきたんだと思ったりもする。

その遊子で、先人が残した段畑を活かそうという人達と出会った。「NPO法人 段畑を守ろう会」の人達である。

講座では、副理事長さんである松田鎮昭さんから段畑にまつわる熱い想いを聞き、山内満子さんをはじ め女性部の皆さんの手づくりの段畑料理をいただいた。これらの料理はすべて地元で採れた物で手づくり、鯛バーガーなどの創作ものもあり、バラエティ ーに富みこれは作り込むといける。

段畑の背中

最後に、 松田副理事長さんの背中をご覧あれ!

「私の故郷には段畑があります」と書かれ、馬鈴薯と段畑と空のコントラストが印象的。「ボクの村には”ごっくん”がある」という馬路村風のこのキャッチコピーがなかなか良く、聞くと農協がつくったらしいが、なかなかやるなぁ。

やっぱり男は背中ですねぇ~。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 清水和繁)