地域づくり人養成講座(第2回)

7月31日(土)に地域づくり人養成講座の第2回が伊予市で開催されました。第2回目のテーマは「地域資源とその活用」ということで、えひめ地域づくり研究会議の運営委員をされている門田さんと事務局長の岡崎さんに現地講師としてお招きして、伊予市郡中のまちづくりについて現地学習を行いました。

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講座のはじめに、郡中の町並みにある「栄養寺」と呼ばれるお寺において、門田さんより郡中のまちづくりについて概要を説明していただいたのち、2班にわかれて現地視察を行いました。

ちなみに「栄養寺」と呼ばれる浄土宗のお寺は、調べたことはないがおそらく「栄養」という言葉の発祥の地だそうで、栄養学とも縁のあるお寺だそうです。日本にも栄養寺と呼ばれるお寺はおそらくここだけとか。伊予市の方にお聞きすると、伊予市では、栄養寺も含めて食のまちづくりを推進しようとしているそうです。やはり地域資源を活かそうとされているわけですね。

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現地視察では、郡中の町並みをウォッチングし、筆者は歩き目デス足ラテスの岡崎直司さんの班に参加しましたが、さすが岡崎さんのウォッチングはおもしろいですね。地上の埋蔵文化財(=そこにあるのにものの価値に気が付いていないこと。暗黙知のことをさすことがあります)の話のくだりは受講生のみなさんも納得されていたように思います。

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現地学習の終了後、ワークショップの手法を用いた学習をすすめました。今回が実質的な講座学習のはじまりということで、はじめてワークショップを体験された方もおられたのではないかと思いますし、受講生のみなさんもかなり苦労したのではないかと思いますが、各班の仕上がり具合を見るに、なかなかの労作ができあがっていたのではないかと思います。

受講生のみなさん、暑い中での現地研修、おつかれさまでした。また、外気の暑さにも負けない「熱のこもった学習」になっていたように思います。次回の講座は8月20日(水)に今治市で開催する予定です。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

土曜夜市

だいたいどこの商店街でも行われている「土曜夜市」。 夏の風物詩にもなっていますが、なんと夜市という言葉は「季語」にもなっているのをご存知でしょうか?

さて、そんな「土曜夜市」のガイドブックのようなものがあったら、子どもさんをもつ親御さんは特に便利だな~と思ったことはないでしょうか?

ちょっと調べてみたところ、あまり夜市のガイドブックというものが独立して存在しているものはないようですが、八幡浜市の中心商店街で行われている土曜夜市には、今年から八幡浜元気プロジェクトのみなさんがガイドブックをつくっています。

土曜夜市がおもしろい!と題してつくられている、B5版14ページ(表紙を含む)のこの冊子には、商店街で開催される夜市イベントのほか、夜市イベント主催団体の紹介、夜市イベントに関する商店街のマップ、夜市限定のスタンプラリーの参加方法、協賛企業広告などが掲載されています。

実際にこれによって人がやってきたのかは調査していないためわかりませんが、訪れた人たちにとっては違った夜市になったのは間違いなく、いまある地域資源を磨くという、地域おこしの典型的な事例だなと思いました。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

宇和島市まちづくり通信[ヴィフ]

宇和島市の女性たちでつくるまちづくりグループ「まちづくりBeppin塾」のみなさんが、このほど市内の若者向けの情報誌を発行いたしました。

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「VIF(ヴィフ)」と名付けられたこの情報誌は、年に4回発行予定だそうで、今回宇和島牛鬼祭り開催直前に創刊号が発刊されました。

情報誌のタイトルViFとは、フランス語で「生き生きとした、輝く」という意味だそうで、宇和島を元気にしたい、なんとかしたいという思いが込められたものです。

気になる紙面の中身ですが、表紙にはパールクイーンと呼ばれる若い女性の方がの写真を掲載し、二面には創刊にあたっての製作者と若者による対談、三面には市政情報(イベントガイド)、商店街情報、四面には表紙を飾ったパールクイーンのおすすめお店を紹介し、五面には店舗紹介マップ、宇和島トリビア、海の恋人ということで宇和島の男前のご紹介、最終面は広告紙面となっています。

読んだ個人的な感想としては、なかなか読みごたえのある紙面だなあというのが感想です。ただ、ちょっと文字が多すぎるような感があるので、若い人たちがしっかりと読んでくれるのかという不安点もあります。もう少し紙面構成の整理が必要かなあと思いました。

何はともあれ、次号は10月発行予定ということですので、お楽しみ。このヴィフについて詳しいことをお聞きになりたい方は、宇和島市役所の商工観光課内(山田さん)まで。

ちなみに、このまちづくりBeppin塾のメンバーのうち、2名の方は当センターが主催している「地域づくり人養成講座」の今年度の受講生になっています。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

愛南のしずくコンペ

今日の研究員ブログは一昨年度まで当センターに研究員として在籍していた愛南町役場の脇田さんからの依頼記事です。以前、郷土料理百選にかかる宇和島鯛飯への投票依頼を南予地方局(当時宇和島地方局)におられる井石さんから受けましたので、その第2段といったところでしょうか。

現在、愛南町では「真珠のふるさと愛南町」を広くPRしていくために「愛南のしずくコンペ」というコンペを行っています。

これは、「愛南町をイメージしたオリジナルデザインの真珠製品を作成し、平成21年1月に行われる愛南町 成人式に参加する新成人に記念品として贈呈するほか、愛南町の特産品としてPR用に使用するためのコンペ」(HP引用)だそうです。

すでに15点の作品が1次審査を通過して、ネット投票による2次審査を行っているところで、ネット投票(2次審査)は、どなたでも参加していただくことができるそうです。この研究員ブログをご覧のみなさんもぜひご参加していただき、お気に入りの作品に投票していただければと思います。

ちなみに、脇田さんによると「作品のクオリティは回を重ねるごとに上がってきており、見るだけでも楽しいかと思います」とのこと。まずは百聞は一見に如かずともいいますので、まずは以下のアドレスをクリック!してみましょう。

http://www.e-ainan.net/deai21/pearl/ainan.html

ちなみに2次審査でもっとも得票の多かった作品に投票した方の中から、抽選で10名の方にオリジナルストラップが当たることになっているとのこと。お気軽に投票してみてはいかがでしょうか?

また、愛南町ではパールジュエリー作品の募集も行っており、ご応募いただける方がございましたら、そちらもよろしくお願いいたしますとのことです。パールジュエリー作品募集のサイトはこちらから↓
http://www.town.ainan.ehime.jp/news/detail.html?gmenu=2&lmenu=1&new_rec=1387

みなさんのご協力をよろしくお願いします。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)

全国文化的景観地区連絡協議会総会

7月17日・18日にかけて宇和島市で行われました「全国文化的景観地区連絡協議会総会」に参加してきました。

この協議会は、「加盟する自治体が協同して文化的景観の保存整備に関する調査研究、施策の推進並びに情報交換を行い、もって文化的景観をはぐくみ地域住民の生活と文化の向上に資すること」を目的に設立されています。

そして、加盟自治体で持ち回りで年に1回総会を行うのですが、今年度は重要文化的景観に全国で3例目に選定された「遊子水荷浦の段畑」がある宇和島市で開催されたというわけです。

この総会にあわせて、全国の文化的景観選定地および選定候補地の紹介パネル展示や、記念講演、事例報告、情報交換会、現地視察が行われました。

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記念講演では、遊子水荷浦の段畑の保存管理計画策定委員会の委員をされていた広島大学大学院国際協力研究科教授の中越信和氏より「文化的景観への生態学的アプローチ-西四国の事例から-」という演題で、ドイツの文化的景観に関する事例と西四国の事例(遊子と高知県梼原町)を比較しながら、美しい景観を保存するまちづくりについて講演していただきました。

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総会が長引いた関係で当初の予定よりも若干講演時間が短くなったのは残念でしたが、ドイツの事例として、戦争で焼けた街を復興するのに、昔の写真にもとづいて同じ景色に復興した事例や、国土における文化的景観の選定エリアが1/4を占めていて日本が点であるのに対してドイツは面になっていること、景観保護指定地域で路上駐車をすると法律違反になるといったことなど、景観に対する認識の日独の差を紹介していただきました。

そして、遊子の景観保全を考える際に、古代日本では四国のことを「南海道」といっており、基盤は「陸」よりも「海」であったことに再度注目し、現代では陸(=陸上の生活)から海(=海の生活)を見ていることが多いが、もういちど海というものから陸をとらえなおすことが大事ではないか、「里山」ならぬ「里海」を目指していくべきでは?という指摘もいただき、文化的景観は世界遺産にもなる財産であることを述べられて話を締めくくられていました。

次に、事例報告では、すでに国の重要文化的景観に選定されている滋賀県の近江八幡市と高島市、そして今年度に選定される予定の熊本県山都町の3本の報告が行われました。

特に興味をひかれたのは熊本県山都町の文化的景観です。このたび選定される山都町の文化的景観は観光地としても有名になっている「放水する橋」である「通潤橋」を中心とした「通潤用水と白糸台地の棚田景観」です。

この「通潤橋」とは、嘉永7年(1854)に地元の惣庄屋(そうじょうや)であった布田保之助(ふたやすのすけ)が企画、石工達の当時の最高技術を駆使し、村民の献金と労力奉仕のもとに完成したもので、全国でも最大規模の単一アーチ式眼鏡橋として昭和35(1960)年に国の重要文化財に指定されています。

そして注目すべき点は、この通潤橋が「住民たちの献金と労力奉仕でできた橋」ということで、いまでも通潤橋の運営は江戸時代の運営方法を踏襲して住民のみなさんが主体的に行っているということです。

橋をかけるということは今では一般的に行政が行うこととされていますが、当時はこの橋をかけるために藩は一切協力をしていません。つまり「通潤橋」は「住民自治の結晶」ともいえるわけです。「地域の自立」ということが言われている中、この「通潤橋」の歴史から私たちが学ぶことは大きいなあと思うと同時に、近世後期の村落社会の改編について卒業論文を書いた学生時代を思い出しました。

その後行われました「情報交換会」では、全国の景観保存にかかわる方々と意見交換を行いまして、11月に愛媛県で行われる全国大会のPRもあわせて行いました。

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翌日は現地視察ということで水荷浦の視察を行い、はじめに段畑を守ろう会の松田副理事長より説明を行った後、宇和島市教委文化課職員の案内のもと、現地視察を行いました。参加者のみなさんは一様に段畑と宇和海が織りなす美しい風景にみとれていたように思います。

(文責 まちづくり活動部門 研究員 谷本英樹)